西村院長のEDOブログ

本年もありがとうございました。

明日12/30で年内の営業は終わりです。

あっという間の一年だったように感じます。

コロナも落ち着き、日本橋も普段の生活を取り戻しつつあるようです。

以前いらしていた患者さんもまたいらしていただいたり、新規の患者様の問い合わせも増えてきています。

来年もはり師・灸師・あん摩マッサージ指圧師としてできる事を日々考え、毎回の施術に真摯に向き合います!

新しい事へのチャレンジにも億劫にならず取り組んでいきます!

EDO鍼灸治療院 西村

 

症例報告:胸のあたりが苦しく、頭がふわふわする

50代 女性

​​胸のあたりが苦しく、頭がふわふわする

目次

 お困りの症状】

 お身体の状態と見立て】

 鍼灸施術方法と経過 

 担当よりコメント 

 お困りの症状】

胸のあたりが苦しく、息苦しい感じがする

・頭がふわふわとして集中できない

 

 お身体の状態と見立て】

胸のあたりが苦しく、呼吸が浅い感じが続いている

・頭がふわふわとして、物事に集中しにくい

・病院で色々と検査したがこれといって問題無かった

・仕事やプライベートのストレスが積み重なっており、心に余裕が無いような感じがする

・良い眠りにつけていないせいか、日中の疲れも取れない

・胃腸の調子も悪く、食欲が低下している

 

心身ともにストレスが蓄積され、それが身体の不調に影響していると考えられる。

 

ストレスによって身体が過緊張状態となり、呼吸が浅くなる。

うまく呼吸が出来ないことで、気の巡りも悪くなった結果、胸の辺りで滞りが起こり、

胸苦しさなどの症状が出たと思われる。

また、首肩周りの筋肉が緊張することで、頭部に十分な気血を送ることごできず、

頭のふわふわ感や集中力の低下を招いていたと考えられる

 

 鍼灸施術と経過 

背部や胸部などの緊張をほぐし、呼吸をしやすくる。

・首肩周りにも刺針、頭部への気血の巡りを改善する。

・胃腸の調子を整える

 

上記をメインに治療を行った。

施術を受けた当日の夜、胸の苦しさが軽減され、深い呼吸ができるようになった。

そのおかげなのか気持ちも落ち着いた。

 

また、続けて施術を受けるうちに頭がふわふわする感じが減ってきて、少しずつクリアになり、

物事に対する集中力が向上していると感じる。

日中の疲れも軽減され、食欲も戻ってきた。夜の眠りも深くなり、

朝目覚めた時のスッキリ感が徐々に増している。

自分には鍼灸治療が合っていると思うのでこのまま継続して行きたいと思う。とのこと。

 

 担当よりコメント 

ストレスによる身体の不調は様々ですが、胸の苦しさや頭のふわふわ感もその一環として考えられます。

鍼灸治療は身体全体のバランスを整え、心身のリラックスを促進する効果があります。

ただし、治療だけでなく、日常生活でのストレスのコントロールや適切な休息も大切になります。

 

早いもので2023年も残り僅かとなりました。

これからも皆様と共に、健康な生活習慣を築き上げ、

心地よい毎日を過ごせるようにサポートしていけたらなと思っております。

まだまだ日々精進して行きたいと思います。

 

今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします!

清末


・EDO鍼灸治療院の症例報告

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年末年始のコンディショニング

気温が低くなる冬は血流が滞りやすく、「筋肉が疲れやすい」「内臓の動きが鈍くなる」など冷えが原因の体調不良が起こりやすい季節です。

特に12月は多忙による身体へのストレスや疲れ、食べすぎ・飲みすぎで胃腸の不調が起こりやすい時期でもあります。

年末年始に飲食の機会が続き、疲れが回復しきれていないままで仕事が始まり、休んでいたのに身体が怠い、重たいなどの不調が続いてしまう‥‥こんな悪循環をおこさない為に、胃腸のケアは忘れずにしておきましょう。

 

●身体を冷やさない

・特に足腰を冷やさないように気をつけましょう。不意に触った足先が酷く冷えていたなんて事はありませんか?忘れがちな足先の防寒も忘れずに。

・なま物や冷たい飲み物は身体や内臓を冷やし、胃腸の調子を崩す原因になります。摂りすぎ、偏りすぎに気をつけましょう。

 

●休みでも身体は動かす

・外出時には遠回りを意識して、歩く距離を増やしてみる。

・自転車は使わずに歩いてみる。

・わざわざ階段を使ってみる。

 

など、足腰が鍛えられるよう、少しだけ身体に負荷をかけてみましょう。動いていないのに、エネルギー摂取ばかりが続けば、身体の消化器官が疲弊してしまいます。運動は冷えで滞りがちになる血流対策にもなるので、寒くて外出がきつい季節ですが、休みの間でも身体を動かす事は忘れずに。

人工知能と人間らしさ

AIの社会進出が目覚ましいです。AIが世に出始めた頃、鍼灸などはAIに取って代わることができないだろうと考える人達の方が多かったように思います。

2015年に英オックスフォード大学と野村総研が発表した研究では、医療関係はAIとの協働は進んでも、AIによる仕事の代替は不可能とされていました。また、『AIによって新たに生まれると予測される仕事』に『散歩相手や会話相手』と挙げられていました。鍼灸院には会話をしにきている方々も多いです。でも、会話相手としてAIは既に広まり始めています。既にこれもAIで代替可能となりつつあります。

「人工知能( AI :Artificial Intelligence:アーティフィシャル・インテリジェンス)」が人間らしい行動様式まで学習するとなると、今よりももっと代替が進む気配があります。人間らしさは機械に置き換えられないと断定できません。外見は人間のようなアンドロイドや鉄腕アトムのようなロボットが人間らしいコミュニケーション能力を備える日が来るかもしれません。AIアンドロイドが自動的に体温・血圧・浮腫・炎症箇所などを計測、レントゲンも撮れるような時代、それが当たり前になるのは遠く無いかもしれません。

鍼灸師が患者さんに接する時、「望・聞・問・切(ぼう・ぶん・もん・せつ)」という四診法(ししんほう)を用います。

望: その人を視覚で見た時の印象。舌診と言って舌の状態も診ます。
聞: 聴覚と嗅覚によって診断する事。声の感じ、体臭や口臭も診断の参考になります。
問: 患者さんと話しながら診断します。
切: 患者さんの身体を手で触れて診断します。脈を診たり、お腹の状態を触診します。

施術を行う側も人間なので主観が入ります。診る人によって感覚が違う事は良い点にも悪い点にもなり得るでしょう。膨大な患者さんデータを持つAIの方が向いている所もあるかもしれません。

先日、医療関係者は人間らしくあって欲しいと言っていた患者さんがいました。人間でも疲労や多忙な故に機械的になることもあると思います。その患者さんは医療機関での『人間らしくない』対応に不満があるとの事でした。

『人間らしく』対応するという事をその方との会話で考えさせられました。目に見えて変化しているAI社会を見ていると、2015年時点の研究もアップデートされるかもしれません。人間は疲労します。疲労や体調によって『人間らしさ』を失うことは誰でもあります。自分の疲労の声を聞いて、人間らしく対応ができればいいなと思います。

NHK『チョイス@病気になったとき』で鍼灸を特集されました

ここのところNHKにて鍼灸を取り上げた番組が度々放送されています。

今回は『チョイス@病気になったとき』で鍼灸が特集されました。

【11月19日放送予定】NHK『チョイス@病気になったとき』で鍼灸を特集!

テーマは『コリだけじゃない!頭痛や息切れにも!? 鍼灸 驚きのチカラ』

鍼灸院には、肩コリや腰痛など筋肉のコリや痛みを解消したいという方が多く来院されますが鍼灸の活躍できる場はもっとあります。

鍼灸は血行を良くしたり、自律神経のバランスを整える効果があり、その結果、頭痛・息切れ・目の疲れ・不眠・不安感・うつ・生理痛など様々な症状の改善に効果が期待できます。

鍼灸院に肩コリや腰痛で通っていたとしても、他に体の悩みのある方は、鍼灸師に相談してみてください。

当院でも皆様のいろんなお体の悩みに対応できるよう、知識・技術を磨いてまいります!

鍼灸の受療率一年で全国民の5%ほどだそうです。もっと皆様の身近な鍼灸になることが私共の夢の一つです。

 

西村

 

症例報告:​​夜中に何度も目が覚め、気分が落ち込んでやる気がでない

30代 女性

​​夜中に何度も目が覚め、気分が落ち込んでやる気がでない

目次

 お困りの症状】

 お身体の状態と見立て】

 鍼灸施術方法と経過 

 担当よりコメント 

 お困りの症状】

夜中に何度も目が覚めてしまう

・気分が落ち込むことが多く、やる気が出ない

 

 お身体の状態と見立て】

夜中に何度も目が覚めることが増え、スッキリしない

・寝付きも悪く少しの物音で簡単に目が覚めてしまう

・気分が持続的に落ち込んでおり、やる気が出ない

・日常生活での疲労感が強く、体力が低下していると感じる

・身体が重だるく感じる

・運動の習慣が無く、食事や生活リズムも乱れている

 

日々のストレスや緊張により身体がリラックス出来ない状態となり、

睡眠に影響を与え、十分な休息を得られていない可能性が考えられる。

不規則な睡眠が日中の疲れを長引かせる要因と考えられる。

 

また普段から運動の習慣がなく、休みの日においては家からあまり出ずにゴロゴロと過ごすことが多く、

運動不足の状態が続いている。

運動不足が血行不良や代謝の低下を招き、身体全体の調子に悪影響を及ぼしていると思われる。

 

 鍼灸施術と経過 

身体の過緊張状態を解消しリラックスさせることにより深い睡眠を促進する

・気血を補い気分の落ち込みややる気の不足を改善、活力を向上させる

・血流を促進し、身体全体のバランスを整え回復させる

 

治療を受けた日から深い眠りにつけ、翌朝も久しぶりに気持ちよく起きられた。

何回か治療を続けると、夜中に起きる回数も減ってきた。

よく眠れるおかげなのか気分の落ち込みも軽減され、日中のやる気も徐々に戻ってきたように感じる。

また、身体の重だるい感覚も軽減されてきたので、生活習慣の見直しにも取り組むことができている。

これからも適度な運動やバランスの取れた食事を心がけていきたいと、

前向きな気持ちで日常生活を送ることができるようになってきたのがとても嬉しい。

 

 担当よりコメント 

夜中の目覚めや気分の落ち込み、やる気の不足は、様々な要因によって引き起こされることがあります。

そしてこれらの症状は相互に影響し合い、総合的なアプローチが必要となります。

鍼灸治療はそのような総合的アプローチができ、心身のバランスを整える手助けとなります。

良好な状態を維持するためにも鍼灸治療の継続はオススメです。

清末


・EDO鍼灸治療院の症例報告

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長引く咳には体の内から潤いを

肌荒れ、喉の乾燥、咳や鼻水が出て喉や鼻がすっきりしない・・・。
最近、空気の乾燥によるトラブルが気になりませんか?その症状、身体の内側が乾燥しているサインかもしれません。

 

五臓の一つ「肺」はからだを巡る気を調整・コントロールし、呼吸で新鮮な空気を取り入れ、古くて悪い気を体外に吐き出す働きをしています。
鼻〜喉〜気管支とつながる器官のため、外気の影響を受けやすく、乾燥にとても弱いという特徴があります。
肺の働きが低下すると、呼吸器系に不調が現れるため、長引く咳や、酷くなると喘息のような症状が起きたりすることもあります。

 

乾燥からからだを守るためにも、内側から潤いを作り出す食材を毎日の食事に取り入れることが重要です。
身体を潤すといわれている秋に旬を迎える「白い食材」と、気や血の巡りをよくし、余分な熱や湿気を発散させる効果がある「辛い食材」がおすすめです。

 

●白い食材
ゆり根 大根 白菜 豆腐など

●辛い食材
しそ ミョウガ パクチー わさびなど

 

講習会での学び「精神科領域の鍼灸治療の最前線」に行ってきました

令和5年度第4回東京都委託施術者講習会「精神科領域の鍼灸治療の最前線―医鍼連携のネットワーク構築を目指してー」に参加してきました。講習会が行われたのは2023年10月29日です。非常に有意義な講習会でした。

昨年11月に「ほうれい線は原因から治す 美容鍼セミナー」に行ったことをこのブログで書きました。「東京都はりきゅうあん摩マッサージ指圧師会(通称都師会)」が東京都委託事業として開催している講習会です。無料とは思えない中身の濃い講習会で定評があります。

今回の講師は松浦悠人先生。東京有明医療大学でうつ病の臨床研究をされています。科学的エビデンスに基づいた最新情報も盛り込みながらわかりやすく説明してくださいました。NHKの「東洋医学ホントのチカラ」でパニック障害などのメンタルヘルスに対しての鍼灸治療について出演された先生でもあります。

講習会で学んできたものを抜粋でまとめます。

 

生涯にうつ病になる人の割合がどのくらいかご存知でしょうか。5.7 %(20人に1人)です。うつ病になった人が医療機関を受診した割合は30.3 %だそうです。少ないですね。まだ精神科に対する偏見があるのかもしれません。

うつ病とは – うつ気分、うつ状態、うつ病は違う

〇うつ気分→憂うつだったり、気分が落ち込んだり、だれでもなります。
〇うつ状態→抑うつ状態が強く、うつ状態の原因が明らかなことが多いです。仕事、家庭、人間関係のストレスなど。でもうつ病ではありません。うつ状態とうつ病は違います。
〇うつ病→うつ状態の原因は問わない。抑うつエピソード、DSM-5の基準に則って診断します。DSM-5とは米国精神医学会の精神疾患分類で「精神疾患の診断・統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」の頭文字をとったもの。DSM-5の5は第5版です。

★うつ病の臨床症状

初期症状 → → → 重度
空虚感 抑うつ気分 絶望感
楽しくない 興味の消失 喜びの消失
おっくう 食欲減退 体重減少
中途覚醒 不眠 夜が怖い
疲れが抜けない 疲労感 動けない
自分はダメだ 罪責感 罪業妄想
ミスが増える 集中力低下 思考停止・焦燥
楽になりたい 希死念慮 計画・行動

鍼灸師はうつ病の診断が目的ではありませんが、うつ病を疑う特徴を知っておくことも大事だと思います。

うつ病の標準治療 – 薬物療法

薬物療法がうつ病のメジャーな治療法ですが、アメリカの研究では最初の抗うつ薬によって寛解が得られる患者は全体の3分の1程度。抗うつ薬治療の継続率は3ヶ月後には50%、6ヶ月後には30〜40%に低下してしまいます。

抗うつ薬 気分をよくする
抗精神病薬 興奮を抑える
気分安定薬 気分を安定させる
抗不安薬 不安をとる
睡眠薬 眠りをよくする

うつ病になる仕組み

うつ病の患者さんはたくさん症状を訴えます。頭痛、肩こり、腰痛、便秘、下痢、など。多愁訴には鍼灸治療で対処することができます。うつ病の患者さんはなぜ沢山の症状を訴えるのでしょうか?

身体がストレスに晒されるとまずSAM系自律神経の経路が働きます。免疫システムに働きかけて炎症を促進する反応が出ます。炎症が促進されると脳内のモノアミンという物質が出ます。モノアミンとはセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン等の気分に関わる神経伝達物質です。モノアミンが減ると気分の状態が悪くなります。
そこで働くのがHPA系(ホルモン系)です。HPA系が働くと副腎皮質からコルチゾールが出て炎症がなくなります。健常な場合は自律神経とホルモン系がバランスを取り合って炎症を調節してくれます。
ところが、これが持続的な慢性ストレスになってしまうとホルモン系が働き続けて副腎皮質が疲れてしまいます(副腎疲労)。炎症抑制反応が起きず、炎症反応だけが残ってしまいます。うつ病とは「脳の慢性炎症の状態」なのです。
下の図は講習会の資料を基に作成したものです。

 

モノアミン仮説

〇ドーパミン 快感・欲動 →「楽しみの喪失」
〇ノルアドレナリン 覚醒・集中・意欲 →「意欲低下」
〇セロトニン 情動・睡眠 →「緊張・焦燥」

ホルモンがお互いに作用しあっています

うつ病は脳の病気です。脳の慢性炎症を起こして、「中枢性感作」という状態になっています。中枢神経の感受性が変化した状態になっていて、脳のちょっとしたことで症状が出てしまう状態です。
脳が過敏になって脳の閾値が下がってしまうと、普段は抑えられていた身体の症状が表に出てきます。中枢性感作の方は精神的苦痛を身体的症状に転換してしまうsomatizationという状態が起こります。この状態になると気分だけではなく身体の症状を訴えます。

うつ病の鍼灸医療の考え方

松浦先生の考え方ですが、おそらくスタンダードな考え方だとおもいます。

  1.  中枢の機能異常の改善
  2.  身体症状の改善(身体からのアプローチ)

1.中枢機能改善のために行う施術
・身体の脳機能を改善させるツボの使用。
・頭皮鍼通電 頭部のツボ 百会 神庭 印堂 → 三叉神経の刺激が目的

三叉神経、顔面神経、頚神経を刺激して脳血流を改善

これらはうつ病だけではなく、線維筋痛症などにも応用できます。

2.身体症状の改善
これに関しては従来の鍼灸治療で対処できます。筋肉、骨格系、神経系に対しては現代医学的な経穴処方、自律神経系、内科系に対しては東洋医学的鍼灸治療の基本に則って治療します。

胸腹診、背中の反応を診ます。これに関してはブログでは省略。ここが一番ミソだったりするのですが情報量が多く、専門的なので臨床に活かします。

「足三里」のツボについて

足三里という有名なツボがありますが、足三里は世界で初めて解剖学的に効果が証明されたツボです。足三里には抗炎症作用があることが分かっています。うつ病は脳の慢性炎症なので抗炎症作用のある足三里が良いと言われています。
胃腸に効かせたい時は浅刺しでいいのですが、足三里の筋膜の奥に迷走神経を賦活させる神経があることが分かっています。最近は世界でも足三里の通電がよく行われています。抗炎症作用を狙うときは骨膜付近に深刺しをして鍼通電します。同じ足三里でも目的によって刺激方法が変わります。抗炎症を目的にする場合は低強度、微弱な電気で良いとのことです。

鍼灸と精神医療の連携について

鍼灸師と精神科をつなぐネットワークについてのお話もありました。精神医療の学びの場、情報の共有、症例検討などすでにオンラインの勉強会があります。将来はさらに連携強化をしていきたいという目的をお持ちでした。精神科医と鍼灸師をつなぐネットワークのメルマガの紹介もあったので私も早速登録しました。
鍼灸院に来院する方の10 %は精神科・心療内科へ通院しているようです。実際はもっと多いかもしれません。将来的に精神分野を学ぶ場、鍼灸院のリスト、医療連携があると臨床でも役立つと思います。

講習会に参加して

うつ病の方は結構来院されています。自分からうつ病だと言う場合なので、言わない方を含めるともっと多いのだと思います。少しでも知識のアップデートをしたいのと、臨床の役に立てば良いと思って講習会に参加しました。今回の講習会はうつ病だけではなく、不眠や慢性疼痛、他疾患の方にも応用できる内容でした。早速臨床に取り入れています。実技では腹診や背中の診方、鍼通電の方法やコツもとても丁寧に教えてくださいました。
うつ病は誰でもなり得る病気です。疲労やストレスは溜めないに越した事はありませんが、投薬と鍼灸治療を併用した方が併用しないグループよりも予後が良いことも分かっています。鍼灸治療という選択肢がもっと世に知られて欲しいと思います。

手の凝りと肩甲骨周りのコリの関連

肩こりや首コリや咳や動悸などの上半身の症状に対しては、手のツボを使うことが多いです。
肩甲骨・胸郭の周りの筋と手の筋が連動しているからだと考えられます。

肩甲骨は胴体部分と腕をつなぐ骨で、腕・手を起用に動かすために土台となる骨です。

肩甲骨周りが凝ってしょうがないという方は、たいてい上腕・前腕・手の筋肉にコリがあり、正しく手を動かせなくなています。肩関節・肘・手首・指と連動しています。この連動した動きに異常を見つけ施術を行うことが大切になります。

手の凝りは自覚しずらく、凝っていることに気づきません。

デスクワークのかたは、キーボード、マウス仕様の影響で手を酷使しています。当院に来院される患者さんのほどんどは近隣のデスクワークをされている患者さんです。
患者さんの、腕・手をみてみると、ガチガチに硬い方が多いです。キーボード・マウスは指を握る動作を繰り返すことになるので、指を曲げる筋が硬くなり、指が伸び辛くなります。手の日らを『パー』にしたときに、指が伸び切っていない方が多いです。

首肩が凝っている方は、手のケアも大事です。

 

症例報告:手足の冷えと寝つきが悪い

50代 女性

手足の冷えと寝つきが悪い

目次

 お困りの症状】

 お身体の状態と見立て】

 鍼灸施術方法と経過 

 担当よりコメント 

 お困りの症状】

手足の冷たさが日常的に感じられる

・寝つきが悪く、夜中に何度も目が覚める

 

 お身体の状態と見立て】

手足が冷たく、冷え性の症状が続いている

・疲労感が日常的にあり、日中にも眠気が襲う

・ストレスが溜まりがちで、心が落ち着かないことが多い

・運動不足で身体の代謝が低下している可能性がある

・寝つきが悪く、夜間の睡眠が質の良いものではない

 

運動不足やストレスにより身体全体の気血の巡りが悪くなり

末端まで十分に温めることができない為に手足の冷えが生じていると考えられる。

また冷えやストレス、不規則な生活習慣によって寝付きの悪さが起こっていると思われる。

 

 鍼灸施術と経過 

身体全体の気血の巡りを良くし、手足の冷えを軽減する

・ストレスを軽減し、睡眠の質を改善する

 

治療後、手足の冷たさが軽減し、日中の疲労感も軽くなったように感じる。

夜間の寝つきも良かった。

そのお掛けかストレスも緩和され、心も落ち着いた状態でいられる。

その後、日常生活で適度な運動を取り入れるなど生活習慣の改善に努め、

このような変化により手足の冷えや不眠症状が持続的に改善されてきている。

鍼灸治療も継続して続けたいとのこと。

 

 担当よりコメント 

手足の冷えや寝つきの悪さは、現代の生活環境やストレスが原因となることが多いです。

鍼灸治療はそのような症状の改善に効果的でありますが、持続的な改善のためには、

生活習慣の見直しや適切な運動、ストレス管理も重要となってきます。

鍼灸治療と組み合わせて、健康な生活を維持しましょう。

清末


・EDO鍼灸治療院の症例報告

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