カテゴリ: 中島

症例報告:受験生のお母さんのストレス

40代 女性 受験生の母親

受験本番へ向けてこども達の体調管理でストレスが溜まっていた。受験直前の二日前に母親本人が調子悪くなってしまった。吐き気と気持ち悪さが酷い。

目次

 お困りの症状】

 お身体の状態と見立て】

 鍼灸施術方法と経過 

 担当よりコメント 

 

 お困りの症状】

・頭痛

・気持ち悪い。昨日は一日中食事をとれなかった。

・夜中にホットフラッシュで三回ぐらい目覚める。のぼせを感じる。

・塾などでずっと忙しく、気が休まらない。気の高ぶりを感じるが子ども達を最優先にしている。

  

 お身体の状態と見立て】

・受験に向けてのお子さんの体調管理などの緊張状態が長期間続いている

・舌に白苔が多く、色がが白~黄。いつもの舌の状態とは違う。

・舌を診ると湿の状態で胃腸状態が良くないのが分かる。

・いつもは肩周りが硬くなりがちだが、今回は体全体が張り詰めた感じ。

 

 鍼灸施術と経過 

・最初にのぼせを下げる目的で手の指の井穴(せいけつ・指先のツボ)から刺絡。

・胃を動かす目的で胃腸を意識した鍼灸治療。治療中からお腹が動く感じがして、気持ち悪さは消失。治療が終わる頃には空腹を感じたとのこと。

・お子さんの受験がらみで一年以上ずっと頑張っていたのを知っていたので、お子さんだけでなく自分自身も労わってあげてくださいとアドバイス。

・置き鍼(非常に短い鍼が埋め込んであるパッチ)を緊張状態を取るツボに貼って帰宅していただきました。吐き気で食べられないことはつわりの時以来だった。次の来院時に治療後に気持ち悪さと吐き気が嘘のようになくなったとの事。

 

 担当よりコメント 

定期的に通院されている方の症例です。いつも鍼でなんとかなっていたので、すがる思いで来院されたとのこと。「受験する本人に代わってはあげられないけどできるだけのことはしてあげたい」と親御さん達も頑張っています。お忙しいと思いますが、自分のことも労わってあげてください。


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NHK BSフロンティア「 東洋医学とは何か」- 東洋医学の最新の研究成果

NHKでまた東洋医学の番組が放送予定です。鍼灸や漢方などの最先端の研究を取材した科学番組です。
番組では世界的な医学雑誌に掲載された足三里の抗炎症効果に関する研究も取り上げられます。
鍼による抗炎症効果は精神科領域の鍼灸治療にも大きく関わりますので、精神疾患に対する鍼灸のメカニズムを紐解くヒントにもなります。

ぜひ東洋医学の最新の研究成果をご覧ください。

番組名:フロンティア「 東洋医学とは何か」
放送予定:
2月8日(木) 22:00〜22:59(BSP4K)
2月14日(水)21:00〜21:59(BS)

参考までに足三里の抗炎症効果に関する英語論文の一部を下記にリンクします。

Dopamine mediates vagal modulation of the immune system by electroacupuncture
naturemedecine, published  23 february 2014

A neuroanatomical basis for electroacupuncture to drive the vagal–adrenal axis
Nature, published 13 october 2021

謹賀新年2024

新年あけましておめでとうございます!
今年は辰年。私、中島は辰年ですので年女です。十二年が四周回ってめでたいと思い、還暦前の12×4の呼び名はないのかと調べると48歳は桑年と知りました。
「桑」の旧漢字「桒」の漢字が、「十」が四つ、「八」という字から構成されて四十八になるからという事です。

身体も日々成長を続け、世間では老化と言いますが、心は経験値と共にしなやかになっていると思います。若い頃より感動も多いです。せわしない世の中に流されず、人間臭い人間で居続けたいです。

皆様のお役に立てるよう自分の資本も大事にしつつ、皆様の健康に還元できるよう精進いたします。
本年もどうぞよろしくお願いたします。

青森の青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸
2024年1月4日撮影

人工知能と人間らしさ

AIの社会進出が目覚ましいです。AIが世に出始めた頃、鍼灸などはAIに取って代わることができないだろうと考える人達の方が多かったように思います。

2015年に英オックスフォード大学と野村総研が発表した研究では、医療関係はAIとの協働は進んでも、AIによる仕事の代替は不可能とされていました。また、『AIによって新たに生まれると予測される仕事』に『散歩相手や会話相手』と挙げられていました。鍼灸院には会話をしにきている方々も多いです。でも、会話相手としてAIは既に広まり始めています。既にこれもAIで代替可能となりつつあります。

「人工知能( AI :Artificial Intelligence:アーティフィシャル・インテリジェンス)」が人間らしい行動様式まで学習するとなると、今よりももっと代替が進む気配があります。人間らしさは機械に置き換えられないと断定できません。外見は人間のようなアンドロイドや鉄腕アトムのようなロボットが人間らしいコミュニケーション能力を備える日が来るかもしれません。AIアンドロイドが自動的に体温・血圧・浮腫・炎症箇所などを計測、レントゲンも撮れるような時代、それが当たり前になるのは遠く無いかもしれません。

鍼灸師が患者さんに接する時、「望・聞・問・切(ぼう・ぶん・もん・せつ)」という四診法(ししんほう)を用います。

望: その人を視覚で見た時の印象。舌診と言って舌の状態も診ます。
聞: 聴覚と嗅覚によって診断する事。声の感じ、体臭や口臭も診断の参考になります。
問: 患者さんと話しながら診断します。
切: 患者さんの身体を手で触れて診断します。脈を診たり、お腹の状態を触診します。

施術を行う側も人間なので主観が入ります。診る人によって感覚が違う事は良い点にも悪い点にもなり得るでしょう。膨大な患者さんデータを持つAIの方が向いている所もあるかもしれません。

先日、医療関係者は人間らしくあって欲しいと言っていた患者さんがいました。人間でも疲労や多忙な故に機械的になることもあると思います。その患者さんは医療機関での『人間らしくない』対応に不満があるとの事でした。

『人間らしく』対応するという事をその方との会話で考えさせられました。目に見えて変化しているAI社会を見ていると、2015年時点の研究もアップデートされるかもしれません。人間は疲労します。疲労や体調によって『人間らしさ』を失うことは誰でもあります。自分の疲労の声を聞いて、人間らしく対応ができればいいなと思います。

講習会での学び「精神科領域の鍼灸治療の最前線」に行ってきました

令和5年度第4回東京都委託施術者講習会「精神科領域の鍼灸治療の最前線―医鍼連携のネットワーク構築を目指してー」に参加してきました。講習会が行われたのは2023年10月29日です。非常に有意義な講習会でした。

昨年11月に「ほうれい線は原因から治す 美容鍼セミナー」に行ったことをこのブログで書きました。「東京都はりきゅうあん摩マッサージ指圧師会(通称都師会)」が東京都委託事業として開催している講習会です。無料とは思えない中身の濃い講習会で定評があります。

今回の講師は松浦悠人先生。東京有明医療大学でうつ病の臨床研究をされています。科学的エビデンスに基づいた最新情報も盛り込みながらわかりやすく説明してくださいました。NHKの「東洋医学ホントのチカラ」でパニック障害などのメンタルヘルスに対しての鍼灸治療について出演された先生でもあります。

講習会で学んできたものを抜粋でまとめます。

 

生涯にうつ病になる人の割合がどのくらいかご存知でしょうか。5.7 %(20人に1人)です。うつ病になった人が医療機関を受診した割合は30.3 %だそうです。少ないですね。まだ精神科に対する偏見があるのかもしれません。

うつ病とは – うつ気分、うつ状態、うつ病は違う

〇うつ気分→憂うつだったり、気分が落ち込んだり、だれでもなります。
〇うつ状態→抑うつ状態が強く、うつ状態の原因が明らかなことが多いです。仕事、家庭、人間関係のストレスなど。でもうつ病ではありません。うつ状態とうつ病は違います。
〇うつ病→うつ状態の原因は問わない。抑うつエピソード、DSM-5の基準に則って診断します。DSM-5とは米国精神医学会の精神疾患分類で「精神疾患の診断・統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」の頭文字をとったもの。DSM-5の5は第5版です。

★うつ病の臨床症状

初期症状 → → → 重度
空虚感 抑うつ気分 絶望感
楽しくない 興味の消失 喜びの消失
おっくう 食欲減退 体重減少
中途覚醒 不眠 夜が怖い
疲れが抜けない 疲労感 動けない
自分はダメだ 罪責感 罪業妄想
ミスが増える 集中力低下 思考停止・焦燥
楽になりたい 希死念慮 計画・行動

鍼灸師はうつ病の診断が目的ではありませんが、うつ病を疑う特徴を知っておくことも大事だと思います。

うつ病の標準治療 – 薬物療法

薬物療法がうつ病のメジャーな治療法ですが、アメリカの研究では最初の抗うつ薬によって寛解が得られる患者は全体の3分の1程度。抗うつ薬治療の継続率は3ヶ月後には50%、6ヶ月後には30〜40%に低下してしまいます。

抗うつ薬 気分をよくする
抗精神病薬 興奮を抑える
気分安定薬 気分を安定させる
抗不安薬 不安をとる
睡眠薬 眠りをよくする

うつ病になる仕組み

うつ病の患者さんはたくさん症状を訴えます。頭痛、肩こり、腰痛、便秘、下痢、など。多愁訴には鍼灸治療で対処することができます。うつ病の患者さんはなぜ沢山の症状を訴えるのでしょうか?

身体がストレスに晒されるとまずSAM系自律神経の経路が働きます。免疫システムに働きかけて炎症を促進する反応が出ます。炎症が促進されると脳内のモノアミンという物質が出ます。モノアミンとはセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン等の気分に関わる神経伝達物質です。モノアミンが減ると気分の状態が悪くなります。
そこで働くのがHPA系(ホルモン系)です。HPA系が働くと副腎皮質からコルチゾールが出て炎症がなくなります。健常な場合は自律神経とホルモン系がバランスを取り合って炎症を調節してくれます。
ところが、これが持続的な慢性ストレスになってしまうとホルモン系が働き続けて副腎皮質が疲れてしまいます(副腎疲労)。炎症抑制反応が起きず、炎症反応だけが残ってしまいます。うつ病とは「脳の慢性炎症の状態」なのです。
下の図は講習会の資料を基に作成したものです。

 

モノアミン仮説

〇ドーパミン 快感・欲動 →「楽しみの喪失」
〇ノルアドレナリン 覚醒・集中・意欲 →「意欲低下」
〇セロトニン 情動・睡眠 →「緊張・焦燥」

ホルモンがお互いに作用しあっています

うつ病は脳の病気です。脳の慢性炎症を起こして、「中枢性感作」という状態になっています。中枢神経の感受性が変化した状態になっていて、脳のちょっとしたことで症状が出てしまう状態です。
脳が過敏になって脳の閾値が下がってしまうと、普段は抑えられていた身体の症状が表に出てきます。中枢性感作の方は精神的苦痛を身体的症状に転換してしまうsomatizationという状態が起こります。この状態になると気分だけではなく身体の症状を訴えます。

うつ病の鍼灸医療の考え方

松浦先生の考え方ですが、おそらくスタンダードな考え方だとおもいます。

  1.  中枢の機能異常の改善
  2.  身体症状の改善(身体からのアプローチ)

1.中枢機能改善のために行う施術
・身体の脳機能を改善させるツボの使用。
・頭皮鍼通電 頭部のツボ 百会 神庭 印堂 → 三叉神経の刺激が目的

三叉神経、顔面神経、頚神経を刺激して脳血流を改善

これらはうつ病だけではなく、線維筋痛症などにも応用できます。

2.身体症状の改善
これに関しては従来の鍼灸治療で対処できます。筋肉、骨格系、神経系に対しては現代医学的な経穴処方、自律神経系、内科系に対しては東洋医学的鍼灸治療の基本に則って治療します。

胸腹診、背中の反応を診ます。これに関してはブログでは省略。ここが一番ミソだったりするのですが情報量が多く、専門的なので臨床に活かします。

「足三里」のツボについて

足三里という有名なツボがありますが、足三里は世界で初めて解剖学的に効果が証明されたツボです。足三里には抗炎症作用があることが分かっています。うつ病は脳の慢性炎症なので抗炎症作用のある足三里が良いと言われています。
胃腸に効かせたい時は浅刺しでいいのですが、足三里の筋膜の奥に迷走神経を賦活させる神経があることが分かっています。最近は世界でも足三里の通電がよく行われています。抗炎症作用を狙うときは骨膜付近に深刺しをして鍼通電します。同じ足三里でも目的によって刺激方法が変わります。抗炎症を目的にする場合は低強度、微弱な電気で良いとのことです。

鍼灸と精神医療の連携について

鍼灸師と精神科をつなぐネットワークについてのお話もありました。精神医療の学びの場、情報の共有、症例検討などすでにオンラインの勉強会があります。将来はさらに連携強化をしていきたいという目的をお持ちでした。精神科医と鍼灸師をつなぐネットワークのメルマガの紹介もあったので私も早速登録しました。
鍼灸院に来院する方の10 %は精神科・心療内科へ通院しているようです。実際はもっと多いかもしれません。将来的に精神分野を学ぶ場、鍼灸院のリスト、医療連携があると臨床でも役立つと思います。

講習会に参加して

うつ病の方は結構来院されています。自分からうつ病だと言う場合なので、言わない方を含めるともっと多いのだと思います。少しでも知識のアップデートをしたいのと、臨床の役に立てば良いと思って講習会に参加しました。今回の講習会はうつ病だけではなく、不眠や慢性疼痛、他疾患の方にも応用できる内容でした。早速臨床に取り入れています。実技では腹診や背中の診方、鍼通電の方法やコツもとても丁寧に教えてくださいました。
うつ病は誰でもなり得る病気です。疲労やストレスは溜めないに越した事はありませんが、投薬と鍼灸治療を併用した方が併用しないグループよりも予後が良いことも分かっています。鍼灸治療という選択肢がもっと世に知られて欲しいと思います。

山形県でちょっと息抜き

山形県南陽市赤湯に小旅行にいってきました。

東京の人混みに慣れていると、空間を独り占めしたかのような贅沢を感じました。下の写真は烏帽子山公園です。高台にあるので市内が見渡せて本当に気持ちが良かったです。ただ、あまりにも人がいないので、都会に人が集中しすぎている問題も頭をかすめました。

山形県南陽市の烏帽子山公園

秋の陽射しが気持ちいいです

 

紅葉が始まる前の枯れ葉がはらはらと散る感じが美しく、鳥の声を聞きながら歩いていると心が落ち着きました。

 

山形県南陽市の熊野大社にも寄ってきました。『日本三熊野』のうちのひとつです。日本三熊野は他に和歌山県の熊野三山と、長野、群馬両県にまたがる熊野皇大神社。花手水が秋を感じる色合いで美しいですね。

熊野大社の花手水

熊野大社本殿は歴史が古く山形県の有形文化財に指定されています。茅葺屋根建築が重厚で美しいです。

熊野大社本殿

山形県はいつも通り過ぎるだけで降りたことが無かったので良い機会でした。

症例報告:機能性ディスペプシア

30代 性別 女性

お腹の不調で病院へ行ったら機能性ディスペプシアと診断を受けた。薬を飲んでも変化がなく、あきらめていた。以前よりは改善はしているが、お腹以外の不調で眉毛の痛みがずっと続いており来院した。

目次

 お困りの症状】

 お身体の状態と見立て】

 鍼灸施術方法と経過 

 担当よりコメント 

 

 お困りの症状】

・生理前になると胃が動かない感じがして、胃痛が酷くなると吐いてしまう。

・眼精疲労で眉毛の辺りが痛く、痛くて眠れないことがある。

・仙骨付近の腰痛。

・首の寝違え。

  

 お身体の状態と見立て】

・全体的にむくみがある感じの印象。皮膚全体の感じが冷たい。

・舌は白苔が沢山ついている。

・反り腰。

・機能性ディスペプシアの症状は以前は始終あったが、現在は生理前だけ。

・ストレスがお腹の不調の起因になっている。

 

 鍼灸施術と経過 

・とても明るい方ですが、感情をため込み易い。実はストレスが溜まりやすいということが分かるお方。

・胃を元気に動かす系の鍼灸治療。

・鍼と棒灸を併用。頭鍼とお顔、耳周りに置鍼。

鍼の感受性を見て、鍼の種類を変えた所、反応がよくなったように思う。

・週1回のペースで鍼灸治療。4回目に月経前にいつもある胃の不快症状が出ないことに気づく。ただ、月経が始まってから胃の痛みが出た。経過観察中。調子が良いようなら今後は治療ペースの間隔を空ける予定。

・鍼治療3回で目の周り、眉毛の痛みは消失した。経過観察中。

 

 担当よりコメント 

お腹の不調は気分の落ち込みにも繋がり、つらいと思います。鍼灸治療は自律神経を整えるのが得意です。どのぐらいで効果が出るかは個人差がありますが、鍼灸はお腹の不調にも効果的です。ストレスでお腹の不具合が出ている方が増えています。


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ストレスをどうやって解消してるのか聞かれました

鍼をしていると、話したい人、静かにしていたい人、色んな人がいます。

いつもはそんなに話す方ではない人が質問を投げかけてきました。嫌なことがあった時にどうやってストレス解消しているのか、というものでした。

心のストレスが身体の不調となって出てきて病に繋がるという事は、西洋医学でも東洋医学でも認められています。特に東洋医学では2500年前に書かれた『黄帝内経』の中でも「精神的な感情が病気の原因になる」と明記されています。ストレス状態が長期間続く事で病気になります。たかがストレスと軽視しないでください。

呼吸に意識を向ける習慣

心身一如という言葉がありますが、身体を整えて心を整えるという方法もあります。身体を動かす習慣がある人はストレスの感じ方が少ないと言われますが、患者さんで運動習慣のある人とない人を見ていて確かにそうかなと思います。運動というと敷居が高いと思う人もいるようですが、軽い体操でも十分効果があります。

ヨガ、メディテーション、太極拳、気功など。結構やっている人はいますが共通しているものはなんでしょうか?

呼吸です。

運動の利点のひとつは、無意識に呼吸を整えられることです。呼吸が浅くなっているものを、体を動かして深い呼吸にする「何か」をするとリラックスします。つまり、緊張のリリースに繋がります。それがその人にとってやりやすいものであれば手段はなんでも良いです。意識的に深い呼吸をするだけでも全然違います。呼吸の仕方で自律神経を整えることもできます。呼吸を利用してみてください。

人に分かってもらおうとしない

人間関係のストレスを抱えている人がとても多いです。自分なりのストレス解消法を沢山持っているのは確かに良いですが、人は人、自分は自分と割り切って人付き合いをすると良いと思います。

職場の人間関係等で「どうしても気になって仕方がない!」という人もいます。それを自分から切り離すのが難しい人は大変だと思いますが、仕事に関わることなのか、自分がその関係を切る事ができるのか、そこまでラディカルな事はしたくないのか自分会議を開いてください。深刻度によりますが、環境を変えた方が良い場合もあると思います。

話すは「離(はな)す」

その人に代わる事はできませんが、聞く事ならできます。もし話して楽になるならそんなに良い事はないです。「話す」は「離す」です。自分から嫌なことを「離して」ください。鍼灸師は法律で守秘義務があります。話したければ話してください。言葉に出してみると気が付くこともあります。勿論、話したくないのに話す必要はありません。

ドイツの世界演劇祭が無事終了しました

ドイツの世界演劇祭が無事終了しました。
始まる前は心配な面も多かったのですが、蓋を開けてみたら『鍼を打つドイツ版』は大成功に終わりました。
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上の画像は鍼を打っていない時に流れているビデオ映像です。『Performing Acupuncture – Mmomose Aya 鍼を打つ 百瀬文』の作品の流れが分かるようになっています。ビデオにも鍼師役で私が出演しました。『鍼を打つ』の演目はカーテンの中で行われています。下の写真がそうです。

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鍼を打つ側としては、日本人とドイツ人や英語圏の方々とのコミュニケーション方法の違いがはっきりと現れていて面白かったです。『Performing Acupuncture 鍼を打つ』では鍼師と打たれる側との言語によるコミュニケーションがありません。日本人の方々にも鍼を打ちましたが(わざわざ日本からフェスティバルに来ている方が結構いました)、日本人の方々は初対面の鍼師を目の前にして、緊張もあるのか目を合わせようとはしません。ドイツ人や英語圏の方々は鍼を打たれている間にも目を合わせてくる方が結構いて、中にはニコッと微笑んでくる方もいました。コミュニケーション方法が限られている中でもコミュニケーションを取ろうとするんだなと関心しました。

 

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今回は現地の「鍼師」の方も参加されていて、色んなお話をすることができたのも面白かったです。ドイツでは自然療法士・Heilpraktiker(ハイルプラクティカー)という国家資格があって、自然療法士の資格を持っていないと鍼を打つことができません。今回のドイツ側の鍼師さん達は自然療法士と医師の方々でした。

自然療法士の資格を得るのはかなり難しく、合格率は20%ぐらいとのこと。自然療法士の資格を取ってから自分たちが興味がある代替医療を提供するようです。全ての自然療法士が鍼をするわけではないということです。西洋のハーバル療法、漢方、オステオパシー、ホメオパシー、等の様々な代替療法を行っており、鍼をやっている自然療法士の方々が今回のフェスティバルに鍼師として参加していました。

 

日本でも鍼灸師になるのは高校を卒業をしてからすぐではなく、社会人を経験してからの方が多いですが、ドイツの自然療法士さん達も別の仕事を経験してから自然療法士に挑戦する人が多いようでした。ドイツ人の自然療法士さんたちが百瀬文さんのPerforming Acupuncture を気に入っていました。独特の世界観を持った『作品』なので、鍼を打つ側もなかなか面白い体験ができます。

 

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Performing Acupuncture のクレジット。実際の演目の中での鍼師とビデオの中の鍼師役の役者のように書かれています。

 

ドイツ人の脚が長いこと、身体が大きいこと。民族の体格の違いは街の風景も変えます。

鍼灸症例報告:腕のしびれと背中の痛み、自律神経の乱れ

30代 性別 女性

怪我で頚椎がつぶれており、疲労すると左腕にしびれが出る。座って仕事をする時間が長く、背中、腰が痛くなる。ストレスが多い。

目次

 お困りの症状】

 お身体の状態と見立て】

 鍼灸施術方法と経過 

 担当よりコメント 

 

 お困りの症状】

・疲労にともなう腕のしびれ

・首、背中、首、肩甲骨の痛み

・自律神経が乱れていると指摘されている

・両耳がふさがる感じがしている

  

 お身体の状態と見立て】

・上腹部の緊張がみられる

・舌が赤味をおびている

・本人は背中の痛みを訴えるが、臀部の硬さの方が顕著

・足の内側を触られると非常に痛がる

 

 鍼灸施術と経過 

・臀部に長針で刺激。臀部は響きが強い所だが、気持ちが良いと言う。

・右足のふくらはぎのツボ「承山(しょうざん)」に反応。

・首と耳周りに多めに鍼。

・緊張、ストレス状態が長く続いているようで、全体的なガチガチを取るようなイメージで鍼。

・鍼をされるのが気持ちが良いので定期的に通っている。

 

 担当よりコメント 

ストレスが強く、鍼をすると精神的にリラックスして不定愁訴が解消するという方です。ご自身が鍼で自律神経が整うのを感じているようで、定期的に鍼に通っていらっしゃいます。


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