カテゴリ: 学会・セミナーなど

『緩和ケアにおけるがん患者との向き合い方と鍼灸治療の実際』オンラインセミナーを受講して

先日12/10(水)に上記表題のオンラインセミナーを受講しました。

EDOにはがん患者様の緩和ケアで来院の方は少ないですが、いらっしゃいます。私が担当している方々の中でも、ホルモン治療の副作用緩和の目的で来院なさっている方もおられます。患者様のご家族のがん治療のお話を伺うことも増えました。先日、緩和ケアについてのオンラインセミナーを拝聴しました。分かりやすく整理されていて、多くのヒントも貰えました。

◎島根大学医学部附属病院 臨床研究センター長 緩和ケアセンター長、副病院長 大野 智 先生

◎明治国際医療大学 鍼灸学講座 教授 大阪大学医学系研究科 招へい教授 福田 文彦 先生

上記お二人の先生がセミナーを担当してくださいました。

大野先生は『東洋医学はなぜ効くのか』(2024)など鍼灸が痛みを和らげる科学的メカニズムに関する書籍もあり、NHKの番組にも出演されている先生です。

◎緩和ケアとは?

早期に見出し、的確に評価する。がんの治療を行いながらつらい症状の緩和ケアをすること。

緩和ケアとは末期ガンの症状だけをケアする事ではありません。この点は医療従事者でさえ誤解している人が多いそうです。現在はガンになっても生存率が上昇して、その分、副作用・合併症・後遺症で苦悩する人が多くなっています。疼痛、泌尿器症状、生活QOLの上昇、化学療法による悪心嘔吐の軽減、これらについては鍼灸治療が元々持っている効果を適用できます。鍼灸治療はガン治療において起こる副作用をゼロにはできないかもしれませんが、軽くすることはできます。

緩和ケアで鍼灸治療を使用する推奨度は国によっても異なっています。患者さんの好みや価値観もあります。ガン患者さんを良く知るということも重要です。受け入れる準備はしておきたいと思いました。

◎がん患者さんが対面する苦痛

身体的苦痛、精神的苦痛、スピリチャルな苦痛(なぜ私がガンにという葛藤)、社会的苦痛

◎鍼灸治療で期待できる効能

  • 血流改善
  • 自律神経機能調整
  • 疼痛緩和
  • 筋緊張緩和
  • リラックス
がん自体に起因する痛み 内臓や神経の破壊・虚血・圧迫・牽引
がん治療に伴って生じる痛み 術後痛・化学療法や放射線療法の有害事象
消耗や衰弱に付随して生じる痛み 筋肉や関節の萎縮・拘縮・褥瘡
がんとは直接関係ない痛み 変形性関節症、胃潰瘍や胆石症などの偶発症

副作用軽減、精神的援助も可能だということは鍼灸師の強みだと思います。鍼灸治療の実際の例の紹介も多数あり、勉強になりました。

大阪・関西万博 EXPO2025に行ってきました!

百聞は一見に如かず。大阪・関西万博に行ってきました!

私が担当している方の中にも万博に行ってきた方が何人かおられ、色々な感想を聞いていました。

実際に行ってみると、とにかく会場が広いのと昼と夜の変化が凄いです。

夜は本当に素敵です。最後のドローンショーに感激しました。

事前予約で「大阪ヘルスケアパビリオン リボーン体験」に当選していたのでリボーン体験してきました。

自分の健康データ7項目(心血管、筋骨格、髪、肌、歯、目、脳)を測定して、その結果に基づいて色んな体験をすることができます。自分自身の測定結果に基づいて体験ができるので面白いです。人気なのも分かります。未来の医療についての情報もあります。最後にはサプライズが用意されていて、上手く作られているなと思いました。大人向きのパビリオンだと思います。

大阪ヘルスケアパビリオンには2時間の滞在でした。本当はもっと滞在したいぐらいだったのですが、予定が許しませんでした。

折角の国内開催の万博、また行ってきます♪♪♪

学びの整理:学会、研修、イベント

早いもので2024年も終わりに近づいています。年末の整理で今まで参加した学会、研修、イベントをリストアップしてみました。

◎中国 研修・学会参加 8回
2018年3月天津 2017年7月北京 2017年3月北京 2016年10月北京・天津
2016年3月南京 2015年3月北京 2014年6月北京 2011年7月上海

◎フランス 学会参加 2回
2018年11月パリ 2015年11月エクサンプロヴァンス

◎鍼灸を用いた演劇祭への参加 2回
2023年6月ドイツ 2021年3月東京

↑2023年フランクフルトで行われたTheater der Welt 2023での”Performing Acupuncture”

◎日本国内の学会参加
数え切れず…。セミナーも数えるともっと多いです。
どれだけお金がかかっている事でしょう。

◎国内学会発表 2回
2016年11月つくば(英語) 2012年10月東京(日本語)

 

学会、セミナー、イベントへの参加は視野を広げる事ができますし、経験・知識のアップデートという意味でも有効だと思います。新型コロナウイルス以降、セミナーや学会もオンラインが多くなりました。今や「現地参加」か「オンライン参加」の選択が当たり前です。現地に行かないと分からない、体験できないことも多いので、できれば会場に足を運びたいものです。コロナ禍の最初の頃はセミナー自体が中止になっていたので、開催されるだけいいかもしれません。

 

私がEDO鍼灸治療院に入ったのも、2015年4月開講の一年通しのセミナーに参加したのがご縁でした。西村院長も同じセミナーを受講していて、私を拾って頂きました。
ドイツと東京で行われた百瀬文さんの『鍼を打つ』に参加できたのも、2017年の北京研修に参加した仲間が誘ってくれたお陰です。セミナーで一緒だった仲間の鍼灸師を患者様に紹介する事もあります。転勤やご家族の為に他県の鍼灸院を紹介して欲しいというお願いは結構多いのです。

 

フランスの学会にも足を運んでいます。フランスに限らず海外では鍼灸と漢方は別れていないので、漢方や鍼灸以外の口頭発表もあり、非常に刺激を受けました。日本の指圧についての発表、蜜蜂療法、気功のセッションが学会の休憩に盛り込まれていたり、日本国内の学会とは大分雰囲気が違います。フランス産の艾(もぐさ)や棒灸(ぼうきゅう)も売られていました。

 

学会やセミナーに行く為には仕事を休みにしないといけませんし、海外は期間も長くなります。行くかどうかは吟味する必要があります。定期的な情報のアップデートは自分のためだけでなく、患者様のためにもなります。皆様のためにも研鑽を積みたいと思っています。

講演会での学び「不妊治療 女性不妊症に対する鍼灸治療のエビデンスと鍼灸あん摩マッサージ指圧師の役割」に行ってきました

令和六年度第五回東京都委託施術者講習会に参加してきました。

今回は不妊治療について。小井戸善彦先生です。情報量が多く、大変勉強になりました。配布資料が131ページ。ページ数が多いのでセミナー参加者には事前にPDFで送られていました。

EDO鍼灸治療院では不妊治療を全面に出しているわけではないですが、不妊治療をご希望されている方々はいます。話しているうちに、実は不妊治療に通っているとお話になる方が多いです。

自律神経の乱れは不妊の理由のひとつと言われています。鍼灸治療は自律神経を整えるのは得意です。鍼やお灸の刺激は脳に伝わり、自律神経やホルモン、体のバランスを整える機能に指令を出します。リラックス効果だけでなく、全身が活性化して臓器の血流にも影響を及ぼします。

セミナーでは不妊治療のことだけではなく、鍼灸業界のこと、海外の鍼灸事情など、話題が多岐に渡っていました。

日本では鍼灸受療率が4〜5%です。実はアメリカの方が中国や日本よりも鍼灸が盛んです。特にカリフォルニア州、フロリダ州、ニューヨーク州では認知度、受診率が高いです。しかもアメリカでの鍼灸師の平均年収は日本の2倍ほどです。NHKの番組で東洋医学が取り上げられるようになって久しいのでご存じの方も多いと思いますが、米軍で効率的な耳鍼方法を開発したほどです。良いと思うと研究して取り入れる所はアメリカの長所だと思います。

フランスでも鍼灸治療は行われており、ひょっとしたらフランスの方が日本よりも需要があるのかもと思うことがあります。EDO鍼灸治療院にいらしているフランス人の方で乳癌を患い、ホルモン治療の副作用緩和のために鍼灸治療を受けている方がいます。その方はフランスのドクターから鍼灸治療を薦められたそうです。

数年前にフランス人の方がパリでは鍼灸が人気なんだと話していました。もちろん、フランス人皆が鍼に行っているわけではありません。ただ、私がフランスにいた20年前、すでにフランス人の友達3人が鍼に通っていました。当時は私は鍼灸師ではありませんでしたが、鍼灸を取り入れる友人たちの存在に驚きと同時に刺激をもらいました。

講習に参加すると色々な事を考えるきっかけにもなって面白いです。実技もあったので参考になりました。棒灸も使っていらっしました。私も棒灸は使いますが匂いが強いので遠慮します。「やっぱり使うよね」と嬉しく思いました。

フランスからの研修申し込み

フランス大使館の『フランス語可能の医療関係者リスト』の中の鍼灸部門に私の名前があるので、フランスからたまに研修のお願いのメールが来ます。以前から来ていましたが、今年に入ってちょっと増えました。円安の影響で来日する方々が増えているのでしょう。一年以上先の研修願いが多いです。計画的に旅行も兼ねて日本の鍼灸院を見学したいのかもしれません。アジアを数カ国廻りながら日本にも来たいという人もいました。
鍼灸師だけでなく、フランスの医学部学生からもメールが来ました。学長の手紙付きだったので、授業の一環で研修が義務付けられていると想像できます。

私も学生時代や免許取立ての頃、鍼灸院の研修をさせてもらいました。2箇所で研修させてもらいましたが、素晴らしく貴重な経験だったと思います。一人の先生は中国人の先生で「中医師」ではなく、西洋医学の方の医師で日本の医局に来ていて、鍼の良さを実感して鍼灸をしている先生でした。もう中国にお帰りになってしまいましたが、日本では滅多に見ることのできない技術も見る事ができました。私も中国研修によく行ったのでその時の写真を貼ります。

これは2017年の北京研修の時の写真です。

EDO鍼灸治療院の患者様の傾向を考えるとフランスからの見学を受け入れるのは難しいので、研修申込みはお断りしています。治療中に第三者の存在がいても構わないという了承を取らないといけない事、私自身が通訳もするとなると負担が大きすぎます。

フランス人の鍼灸師の視点を取り入れるのも面白そうなので、将来違う形であれば研修を受け入れるのもありと思います。外部から人が来るということは、別の見方を学べることでもあるので、受入れる方にも利点はあります。

NHK BSフロンティア「 東洋医学とは何か」- 東洋医学の最新の研究成果

NHKでまた東洋医学の番組が放送予定です。鍼灸や漢方などの最先端の研究を取材した科学番組です。
番組では世界的な医学雑誌に掲載された足三里の抗炎症効果に関する研究も取り上げられます。
鍼による抗炎症効果は精神科領域の鍼灸治療にも大きく関わりますので、精神疾患に対する鍼灸のメカニズムを紐解くヒントにもなります。

ぜひ東洋医学の最新の研究成果をご覧ください。

番組名:フロンティア「 東洋医学とは何か」
放送予定:
2月8日(木) 22:00〜22:59(BSP4K)
2月14日(水)21:00〜21:59(BS)

参考までに足三里の抗炎症効果に関する英語論文の一部を下記にリンクします。

Dopamine mediates vagal modulation of the immune system by electroacupuncture
naturemedecine, published  23 february 2014

A neuroanatomical basis for electroacupuncture to drive the vagal–adrenal axis
Nature, published 13 october 2021

講習会での学び「精神科領域の鍼灸治療の最前線」に行ってきました

令和5年度第4回東京都委託施術者講習会「精神科領域の鍼灸治療の最前線―医鍼連携のネットワーク構築を目指してー」に参加してきました。講習会が行われたのは2023年10月29日です。非常に有意義な講習会でした。

昨年11月に「ほうれい線は原因から治す 美容鍼セミナー」に行ったことをこのブログで書きました。「東京都はりきゅうあん摩マッサージ指圧師会(通称都師会)」が東京都委託事業として開催している講習会です。無料とは思えない中身の濃い講習会で定評があります。

今回の講師は松浦悠人先生。東京有明医療大学でうつ病の臨床研究をされています。科学的エビデンスに基づいた最新情報も盛り込みながらわかりやすく説明してくださいました。NHKの「東洋医学ホントのチカラ」でパニック障害などのメンタルヘルスに対しての鍼灸治療について出演された先生でもあります。

講習会で学んできたものを抜粋でまとめます。

 

生涯にうつ病になる人の割合がどのくらいかご存知でしょうか。5.7 %(20人に1人)です。うつ病になった人が医療機関を受診した割合は30.3 %だそうです。少ないですね。まだ精神科に対する偏見があるのかもしれません。

うつ病とは – うつ気分、うつ状態、うつ病は違う

〇うつ気分→憂うつだったり、気分が落ち込んだり、だれでもなります。
〇うつ状態→抑うつ状態が強く、うつ状態の原因が明らかなことが多いです。仕事、家庭、人間関係のストレスなど。でもうつ病ではありません。うつ状態とうつ病は違います。
〇うつ病→うつ状態の原因は問わない。抑うつエピソード、DSM-5の基準に則って診断します。DSM-5とは米国精神医学会の精神疾患分類で「精神疾患の診断・統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」の頭文字をとったもの。DSM-5の5は第5版です。

★うつ病の臨床症状

初期症状 → → → 重度
空虚感 抑うつ気分 絶望感
楽しくない 興味の消失 喜びの消失
おっくう 食欲減退 体重減少
中途覚醒 不眠 夜が怖い
疲れが抜けない 疲労感 動けない
自分はダメだ 罪責感 罪業妄想
ミスが増える 集中力低下 思考停止・焦燥
楽になりたい 希死念慮 計画・行動

鍼灸師はうつ病の診断が目的ではありませんが、うつ病を疑う特徴を知っておくことも大事だと思います。

うつ病の標準治療 – 薬物療法

薬物療法がうつ病のメジャーな治療法ですが、アメリカの研究では最初の抗うつ薬によって寛解が得られる患者は全体の3分の1程度。抗うつ薬治療の継続率は3ヶ月後には50%、6ヶ月後には30〜40%に低下してしまいます。

抗うつ薬 気分をよくする
抗精神病薬 興奮を抑える
気分安定薬 気分を安定させる
抗不安薬 不安をとる
睡眠薬 眠りをよくする

うつ病になる仕組み

うつ病の患者さんはたくさん症状を訴えます。頭痛、肩こり、腰痛、便秘、下痢、など。多愁訴には鍼灸治療で対処することができます。うつ病の患者さんはなぜ沢山の症状を訴えるのでしょうか?

身体がストレスに晒されるとまずSAM系自律神経の経路が働きます。免疫システムに働きかけて炎症を促進する反応が出ます。炎症が促進されると脳内のモノアミンという物質が出ます。モノアミンとはセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン等の気分に関わる神経伝達物質です。モノアミンが減ると気分の状態が悪くなります。
そこで働くのがHPA系(ホルモン系)です。HPA系が働くと副腎皮質からコルチゾールが出て炎症がなくなります。健常な場合は自律神経とホルモン系がバランスを取り合って炎症を調節してくれます。
ところが、これが持続的な慢性ストレスになってしまうとホルモン系が働き続けて副腎皮質が疲れてしまいます(副腎疲労)。炎症抑制反応が起きず、炎症反応だけが残ってしまいます。うつ病とは「脳の慢性炎症の状態」なのです。
下の図は講習会の資料を基に作成したものです。

 

モノアミン仮説

〇ドーパミン 快感・欲動 →「楽しみの喪失」
〇ノルアドレナリン 覚醒・集中・意欲 →「意欲低下」
〇セロトニン 情動・睡眠 →「緊張・焦燥」

ホルモンがお互いに作用しあっています

うつ病は脳の病気です。脳の慢性炎症を起こして、「中枢性感作」という状態になっています。中枢神経の感受性が変化した状態になっていて、脳のちょっとしたことで症状が出てしまう状態です。
脳が過敏になって脳の閾値が下がってしまうと、普段は抑えられていた身体の症状が表に出てきます。中枢性感作の方は精神的苦痛を身体的症状に転換してしまうsomatizationという状態が起こります。この状態になると気分だけではなく身体の症状を訴えます。

うつ病の鍼灸医療の考え方

松浦先生の考え方ですが、おそらくスタンダードな考え方だとおもいます。

  1.  中枢の機能異常の改善
  2.  身体症状の改善(身体からのアプローチ)

1.中枢機能改善のために行う施術
・身体の脳機能を改善させるツボの使用。
・頭皮鍼通電 頭部のツボ 百会 神庭 印堂 → 三叉神経の刺激が目的

三叉神経、顔面神経、頚神経を刺激して脳血流を改善

これらはうつ病だけではなく、線維筋痛症などにも応用できます。

2.身体症状の改善
これに関しては従来の鍼灸治療で対処できます。筋肉、骨格系、神経系に対しては現代医学的な経穴処方、自律神経系、内科系に対しては東洋医学的鍼灸治療の基本に則って治療します。

胸腹診、背中の反応を診ます。これに関してはブログでは省略。ここが一番ミソだったりするのですが情報量が多く、専門的なので臨床に活かします。

「足三里」のツボについて

足三里という有名なツボがありますが、足三里は世界で初めて解剖学的に効果が証明されたツボです。足三里には抗炎症作用があることが分かっています。うつ病は脳の慢性炎症なので抗炎症作用のある足三里が良いと言われています。
胃腸に効かせたい時は浅刺しでいいのですが、足三里の筋膜の奥に迷走神経を賦活させる神経があることが分かっています。最近は世界でも足三里の通電がよく行われています。抗炎症作用を狙うときは骨膜付近に深刺しをして鍼通電します。同じ足三里でも目的によって刺激方法が変わります。抗炎症を目的にする場合は低強度、微弱な電気で良いとのことです。

鍼灸と精神医療の連携について

鍼灸師と精神科をつなぐネットワークについてのお話もありました。精神医療の学びの場、情報の共有、症例検討などすでにオンラインの勉強会があります。将来はさらに連携強化をしていきたいという目的をお持ちでした。精神科医と鍼灸師をつなぐネットワークのメルマガの紹介もあったので私も早速登録しました。
鍼灸院に来院する方の10 %は精神科・心療内科へ通院しているようです。実際はもっと多いかもしれません。将来的に精神分野を学ぶ場、鍼灸院のリスト、医療連携があると臨床でも役立つと思います。

講習会に参加して

うつ病の方は結構来院されています。自分からうつ病だと言う場合なので、言わない方を含めるともっと多いのだと思います。少しでも知識のアップデートをしたいのと、臨床の役に立てば良いと思って講習会に参加しました。今回の講習会はうつ病だけではなく、不眠や慢性疼痛、他疾患の方にも応用できる内容でした。早速臨床に取り入れています。実技では腹診や背中の診方、鍼通電の方法やコツもとても丁寧に教えてくださいました。
うつ病は誰でもなり得る病気です。疲労やストレスは溜めないに越した事はありませんが、投薬と鍼灸治療を併用した方が併用しないグループよりも予後が良いことも分かっています。鍼灸治療という選択肢がもっと世に知られて欲しいと思います。

ドイツの世界演劇祭が無事終了しました

ドイツの世界演劇祭が無事終了しました。
始まる前は心配な面も多かったのですが、蓋を開けてみたら『鍼を打つドイツ版』は大成功に終わりました。
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上の画像は鍼を打っていない時に流れているビデオ映像です。『Performing Acupuncture – Mmomose Aya 鍼を打つ 百瀬文』の作品の流れが分かるようになっています。ビデオにも鍼師役で私が出演しました。『鍼を打つ』の演目はカーテンの中で行われています。下の写真がそうです。

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鍼を打つ側としては、日本人とドイツ人や英語圏の方々とのコミュニケーション方法の違いがはっきりと現れていて面白かったです。『Performing Acupuncture 鍼を打つ』では鍼師と打たれる側との言語によるコミュニケーションがありません。日本人の方々にも鍼を打ちましたが(わざわざ日本からフェスティバルに来ている方が結構いました)、日本人の方々は初対面の鍼師を目の前にして、緊張もあるのか目を合わせようとはしません。ドイツ人や英語圏の方々は鍼を打たれている間にも目を合わせてくる方が結構いて、中にはニコッと微笑んでくる方もいました。コミュニケーション方法が限られている中でもコミュニケーションを取ろうとするんだなと関心しました。

 

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今回は現地の「鍼師」の方も参加されていて、色んなお話をすることができたのも面白かったです。ドイツでは自然療法士・Heilpraktiker(ハイルプラクティカー)という国家資格があって、自然療法士の資格を持っていないと鍼を打つことができません。今回のドイツ側の鍼師さん達は自然療法士と医師の方々でした。

自然療法士の資格を得るのはかなり難しく、合格率は20%ぐらいとのこと。自然療法士の資格を取ってから自分たちが興味がある代替医療を提供するようです。全ての自然療法士が鍼をするわけではないということです。西洋のハーバル療法、漢方、オステオパシー、ホメオパシー、等の様々な代替療法を行っており、鍼をやっている自然療法士の方々が今回のフェスティバルに鍼師として参加していました。

 

日本でも鍼灸師になるのは高校を卒業をしてからすぐではなく、社会人を経験してからの方が多いですが、ドイツの自然療法士さん達も別の仕事を経験してから自然療法士に挑戦する人が多いようでした。ドイツ人の自然療法士さんたちが百瀬文さんのPerforming Acupuncture を気に入っていました。独特の世界観を持った『作品』なので、鍼を打つ側もなかなか面白い体験ができます。

 

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Performing Acupuncture のクレジット。実際の演目の中での鍼師とビデオの中の鍼師役の役者のように書かれています。

 

ドイツ人の脚が長いこと、身体が大きいこと。民族の体格の違いは街の風景も変えます。

6/24(土)〜7/12(水) 中島はドイツ出張です

コロナ禍の2021年3月、東京で触覚と聴覚の体験型セラピーパフォーマンス『百瀬文 鍼を打つ Aya MOMOSE “Performing Acupuncture”』が行われました。中島も鍼師として参加しました。衝撃のパフォーマンスだったようで、大成功に終わりました。

★その時のことを2021年4月にEDOのブログでもちょこっと書いています。
シアターコモンズ’21 百瀬文「鍼を打つ」に出演しました

2023年6月29日〜7月16日の期間、3年ごとにドイツの異なる都市で行われている『世界演劇祭 テアター・デア・ヴェルト(Theater der Welt)』がフランクフルトFrankfurtとオッフェンバッファOffenbachで開催されます。1981年にケルンで第1回が開催されました。そこに百瀬さんが招かれました。
鍼師がいなくては成り立たないので、前回の経験をしている鍼師を一人ぐらい日本から連れて行きたいということになったようです。光栄なことに中島が日本から参加する事になりました。自分の体が舞台となる前代未聞のユニークな体験型パフォーマンス。「心に響く」鍼がヨーロッパ初上陸です。

★『世界演劇祭 テアター・デア・ヴェルト(Theater der Welt)』の百瀬さんのプログラム
Performing Acupuncture – Aya Momose (English / Deutsche)

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今回は世界演劇祭のすべての来場者が『鍼を打つ』の疑似体験ができる映像スペースも会場に作るようです。その撮影がドイツである為、私も会期前からドイツ入りします。定期的に中島が担当している方々には大変申し訳ないと思いますが、その間は他の施術者で代診可能です。貴重な経験を積んで更にパワーアップして帰って参ります!

中島瑞穂 Mizuho NAKAJIMA

東京都委託講習会「ほうれい線は原因から治す 美容鍼セミナー」

11月27日(日)に公益社団法人 東京都はりきゅうあん摩マッサージ指圧師会主催の講習会に行ってきました。

 

東京都委託の講習会なので、なんと、無料です。(セミナーや研修会の費用は結構な高額なことが多いので無料なのは特筆すべきことです。)

鍼灸師の技術向上のために東京都からお金を頂いて開催している講習会です。講師陣も著名な先生方が多く、知る人ぞ知る美味しい講習会です。

 

『ほうれい線は原因から治す』という魅惑的なタイトル。果たしてどんなものかと思って申し込みしましたが、非常に良かったです。

耳つぼのポイントを利用して治療する方法ですが、耳に刺すわけではありません。元々は難病のシェーングレン症候群に対する治療で行っていた方法でした。美容鍼は別の病気の治療で行っていたけど、美容にも効果があるから応用しているというものが多いですね。

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講師の先生は明智光秀の子孫の荒深 公泰(あらふか きみひろ)先生。情熱的でしかもとても丁寧。「ああ、こういう先生に診てもらいたいな」と思います。会場の全員が指導を受けることができました。zoom配信で講義を受けている人達も沢山いましたが、その人たちもツボの場所確認を画面で先生がチェックしていました。

足の歪みが顔の歪みにもつながっているということで、足の方をやってからお顔の方にアプローチ。元々シェーングレン症候群に行っていた治療というだけあり、唾液も出て消化機能にも良い影響を与えます。

ほうれい線をうたっていますが、お顔の骨格へのアプローチです。つまり顎関節症にも効果的。お顔表面に打つわけではないので内出血も気にしなくてもよい。良いことだらけの方法です。ただ、今までのやり方を変えなくてはいけません。どのように取り入れていくかも考えていきます。

 

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