鍼灸症例報告:起床時の首の痛み。腕が上がらない。頻尿。
70代 性別 男性
来院時に首を左右に動かすことができず、腕も90度ほどしか上がらない。起床時の首の痛みが酷い。頻尿で眠れないのでなんとかならないかとご来院なさいました。
目次
【 お困りの症状】
・肩こりがひどく、起床時に左首が痛くてたまらない。
・腕が上がらない。
・頻尿で眠れないので疲労。
【 お身体の状態と見立て】
・おなかがっぽっこりしており、下腹部に力がない。それにより腰回りの動きも悪く、硬くなっている。
・肩甲上腕リズム(腕を上げるときに「肩甲骨」と「上腕骨」が連動して動く関係のこと)が非常に悪く、肩関節の外転ができない。
・痛みを訴える側と反対側の方が動きが悪い。左が痛いとの訴えだが、動きが悪いのは右。右側が固まっていて左頚部に負荷がかかりすぎている。
・糖尿病、高血圧、コレステロール値が高く、筋肉の固さは常用薬の影響もあると思われる。
【 鍼灸施術と経過 】
・初回の来院時に首が全く動かせず私の方が冷汗がでました。病院でも匙を投げられているとのこと。
・頻尿に関しては、初回腰が顕著に硬く、腎経を温め仙骨のツボに鍼と灸。足の腎経ラインにも施術。下腹部に鍼と灸。2回目の来院時に夜中の尿の回数が減り、よく眠れたと報告がありました。お灸は毎回行っています。
・3回目の来院で朝の首の辛さが楽になり、鍼の後は睡眠の質が良いとの報告。
・背中、肩甲骨周囲、腰の筋肉が非常に硬く、脇や胸の前側、腕の内側の硬結も取りながら肩甲骨周囲を緩めることを心がけました。
・週1の施術を3回、その後は2週間ごとに鍼灸治療を継続中。5回の施術後に朝の首の痛みが全くなくなったと報告がありました。
【 担当よりコメント 】
筋肉が硬く、肩甲骨から上の可動域がとても悪いです。
糖尿病やその他の疾患があり、お薬の影響もあると思われます。初回来院時は状態の悪さに冷汗が出ましたが、鍼灸施術をするごとに状態は徐々に良くなっています。
お仕事も続けられており、仕事諸々ストレスも相当あるようで、施術中に話をするのが楽しいとおっしゃいます。首の可動域はまだ改良の余地があります。
痛みは軽減しているので、少しづつでも改善できればと思っています。
![]()










