5/11(土)~12(日)に名古屋で行われた全日本鍼灸学会に行ってきました。全日本鍼灸学会は2015年の福島大会以来の参加です。
鍼灸の学会はいくつかありますが、それぞれ雰囲気がまったく違います。
全日本鍼灸学会は規模が大きいので参加者も多いですし、発表したい人にとっては口頭発表やポスター発表のチャンスもあります。同じ部門で毎年発表している方もいます。
大ホールでのシンポジウムや講演が複数、口頭発表の部屋が複数、ポスター発表…と同時進行で発表が行われるので自分が行きたいと思う所を予め把握しておかないと聞きたかったものを逃してしまいます。
今回の名古屋大会は「女性のミカタ Hari- Kyu for wemen’s lives 」というテーマだったので、女性をテーマにして講演を進めていくものが多く、興味深いものでした。
婦人科、皮膚科、泌尿器科、睡眠医療などの専門家の医師の話と鍼灸治療。認知症のケア方法。
幅広く学ぶことができました。今後に活かしていきたいと思います。
こんにちは。
11月半ばにパリで行われた世界鍼灸学会の様子を少しご紹介します。
発表内容が多岐に渡っていて非常に面白かったです。
出店業者も沢山来ていて、日本のお灸も売られていました。下の写真の奥にせんねん灸があるのが見えるでしょうか。
フランス産のお灸のブースもありました。フランスでは通常は漢方も一緒に処方されるので、漢方エキスのブースもありました。
ひとつ発表を紹介します。
皮膚の傷跡、手術跡を鍼灸治療することにより不快症状が劇的に改善する例について発表している方がいました。
日本での研究会でも古傷の治療をすることで、思いがけない改善がみられるということは結構言われていることです。
スライドは甲状腺がんの手術後の痛みに対して鍼灸治療を行った例です。
演者はフランス人女性でしたが、傷跡に注目して治療する人はあまりいないので、皆さん是非やってみて欲しい、と熱く語っていました。
2018年11月17日
パリ学会会場にて
中島
先日の5/20日曜日、湯島聖堂で鍼灸祭がありました。
参加は今年で3回目の鍼灸祭です。
鍼灸祭の日はなぜかいつもピカーンと晴れるのですが、今年も例外なく良い天気に恵まれました。
祭礼の後の講演は、
演題1「近世鍼灸医学における東西文化交流」町泉寿郎先生
日本経由でヨーロッパに鍼灸が伝わった辺りのお話をケンペルやシーボルトの例などを交えて町泉寿郎先生が話してくださいました。
どちらかというと歴史的なお話でしたが、実はシーボルトも通訳を通して鍼灸関係の本を訳させていた等、情報が盛り沢山でした。
演題2「気逆症に対する灸頭鍼」宮川浩也先生
気逆症は通常だったら上から下へ流れるはずの「気」の流れが逆流して、様々な症状を起こすものです。気逆症を針の上にお灸をつけて治療する「灸頭鍼」という方法でアプローチする方法の紹介。実際に先生の実技を見ながらのお話でした。
今回の先生は2人とも昔、研究会諸々でお世話になった事のある先生です。お元気そうな様子で安心しました。セミナーや研究会へ行くと、鍼灸と言っても色々なアプローチ方法があるので、様々なやり方を実際目にする事ができるのは面白いです。
鍼灸祭に必ず参加の先生、行くと会える先生、予期せず会えた先生。色々な方に会えました。
今年の鍼灸祭では母校の先生に2人も会い、2015年春に行った北京研修で同室だった先生にも会い、ちょっとした「久しぶり!」の場にもなっています。
鍼灸祭独特の雰囲気も湯島聖堂ならでは。鍼灸を創成した先達への祭礼、鍼と艾への感謝、など、普段はあまりない機会なので、一年に一度はりきゅう祭に行くのも、気持ちの整理ができて良いなと思いました。
これからも頑張ります。
中島
3/17(土)〜24(土)の間、天津で行われる中国鍼灸研修に行ってきます。
EDO鍼灸治療院で勤務するようになってから3回目の中国研修ですが、毎回同じ主催者の方が面白いプログラムを作ってくれます。今回のテーマは小児科について。
中国では「小児推拿(しょうにすいな)」と言って、赤ちゃんや子供の背中などをマッサージする治療法が一般的です。私も小児推拿のセミナーには行ったことがありますが、大人がやられると非常に痛いものです。
今回はそれ以外の小児科手法も勉強してきます。
天津と言えば醒脳開竅法(せいのうかいきょうほう)という脳卒中後遺症の治療法で有名ですが、その治療の様子も見てきます。
中国は病院の中に鍼灸科があるのが普通で、鍼灸文化の土壌が日本とは全く違います。色んな刺激を受けて、パワーアップできることでしょう。
お休みの間、ご迷惑をお掛けするかもしれませんが、今後の治療に活かせるように頑張ってきます。
先日、不妊治療をしている患者さんから無事に陽性反応がでたと報告を受けました。
鍼灸治療を始めてからみるみるホルモン数値が上がり、「これなら大丈夫かもしれない!」と産婦人科医の先生からも言われていたそうです。
妊娠してもこれからまだなにがあるか分かりませんし、妊娠中は悪阻や浮腫み、腰痛などがでます。
妊婦さんにとっては妊娠中も、その後も大変です。
妊娠中のケアとして鍼灸を選択したければ、ウェルカムですよ!とお伝えしました。
私は何気なくそう言ったのですが、後になって「あの時ああ言ってくれて凄く嬉しかった」と教えてくれました。
妊婦さんはお断りという治療院もあるので、内心断られるのではないかと不安だったようです。
確かに、妊婦さんNGという治療院は私も知っています。
でも、私は妊婦さんこそ鍼灸をすべきだと思います。一番体のコンディションを整えたい時期でしょう。
1/14(日)に「5人の女鍼灸師」というセミナーで私もお話をさせて頂きました。
5人の女性鍼灸師がそれぞれの鍼灸師になった経緯、どういう考えで今に至ったのか、ということを話しました。お話させて頂いた自分自身にとって非常に貴重な体験でしたし、皆さん素敵な先生ばかりで良い刺激を貰いました。
その中には、自分も子供が4人いて、妊婦さんを沢山診ている先生もお話をされていました。
その先生が声を大にして主張していました。
「妊婦さんに気持ちよくなってもらうために鍼灸は非常に効果があります。」
「妊婦さんこそ鍼灸をしてください!」
鍼灸は産婦人科系疾患にも非常に効果があります。
ご要望があれば、担当者にご相談ください。
北京研修から帰りました。
今回も貴重な体験をさせていただきました。
北京に行く前に「観光の時間なくていいですか?」と主催してくれる北京中医薬大学の博士課程の方から連絡があり、予めスケジュールを見せてもらったら、前回にもましてびっちりスケジュール。。。
でも、移動の合間に適度に色々できたので良かったです。
八日間の滞在を最大限有効に使うことができました。
今回は「交流」の要素を沢山入れてくれたので、こちらが勉強するだけではなく、日本の鍼灸の紹介もあちこちでさせて頂きました。皆さん興味津々です。
テレビに出演するような有名な先生の講義や臨床もありましたが、
針とカイロを合わせてやっている先生、
アメリカ人で北京中医薬大学で中医師の資格をとって北京で働いている先生、
新橋に中医クリニックを出している大元のクリニックにも行きました。
駐在の日本人も沢山行っている所です。
臨床や将来に向けてのヒントが沢山得られました。
↑ 私が日本の鍼を紹介させて頂きました。
↑ 中日友好病院を辞職して自分のクリニックを開いた先生の所で。
↑ ある病院で日中交流の後、カッピングをやって欲しいと頼んだら快く引き受けてくれました。日本でもやってもらった事はありますが鮮やかすぎる手つきは流石!
↑ アメリカ人の先生が働くクリニックで。ギリシャ人、台湾人の方も写っています。
5/21(日)に鍼灸祭へ行ってきました。
鍼灸祭は毎年五月の第三日曜日に湯島聖堂にて行われます。
鍼灸祭というと、何をするのだろうと思われるかもしれませんね。
湯島聖堂のホームページにも記載があります。
鍼灸祭は日本のすべての鍼灸の団体が協力して、流派や学派の相違を越えて鍼灸の発揚のための集まりを持ち、鍼灸を創生した先達への祭礼、鍼灸関係物故者の慰霊をとり行い、鍼と艾への感謝をすると同時に、各学派・流派の学術講演などを行い、広く親睦を深めつつ鍼灸の啓蒙普及に努める機会でもあります。
今年もまずは祭礼から始まりました。
その後は、
森ノ宮医療大学大学院教授の長野仁先生の講演
灸法臨床研究会講師、東京九鍼会講師の福島哲也先生の実技供覧
と続き、その後は懇親会です。
去年は西村院長と一緒に参加しましたが、今年は一人です。
とはいえ、昔行っていた研究会の講師の先生方、私が卒業した学校の恩師、友人などなど知り合いが沢山来ていました。
今年の実技供覧をしてくださった福島先生はEDO鍼灸治療院にも患者として来てくださるとても面倒見のよい先生です。
ある時、何かの飲み会で「今度行くから!」とおっしゃり、お酒が入っての言葉だと思っていたら、本当に日本橋に福島先生が!福島先生の治療をする = マンツーマンの講義のようなものです(苦笑)。こんなにありがたいことはありません。自らの身を提供して後進の指導をしてくださるという本当に心の優しい先生です。
懇親会にてお灸について話す福島先生
鍼灸祭は学会などとは違い、和気あいあいとした雰囲気の中で有名な先生のお話を聞いたり、懇親会でも貴重な放出品に舌鼓を打ったり(笑)、普通の勉強会とは一味違う鍼灸の交流の場です。
来年はまたまた面白い講演が聞けそうなので、一年後が楽しみです。
※ 鍼灸祭については東京九鍼研究会の講師の間 純一郎(はざま じゅんいちろう)先生がご自身のブログでアップなさっています。祭礼の様子や講演のことなど分かりやすくまとめていらっしゃいます。ご覧になりたい方はこちら。
2017年3月12日〜18日まで北京中医薬大学の鍼灸短期研修に行ってきました。
鍼灸師になろうと思ってから中国に行く機会が増え、今回は5回目の北京来訪でした。
中国で行われる様々なタイプの研修や学会に参加しましたが、今回の研修は今までの研修とはかなり違っていました。
少人数だからできたことでしょう。参加者が勉強したいこと、日頃の臨床で治りにくい症例を事前に聞かれていて、それに合わせてプログラムを組んでくれました。贅沢なオーダーメードの北京研修です。
病院での臨床見学だけではなく、合間には座学や実習。夜も見学や講義が続いて終わるのは22時前。かなり体力を使う研修でした。臨床見学の間はずっと立ちっぱなしなので足も疲れます。 疲労で体調を崩している参加者もいました。
研修でよくあるのは、夜は自由なので飲みに行って翌日が辛いというパターンですが、今回は飲みに行く時間さえなかったので私は却って体調は良かったです(笑)。
今日は最初の見学先、中日友好医院の胥荣东老师のことを紹介します。
China Japan Friendship Hospital
この先生は置鍼(鍼を刺したままにしておくこと)はしません。しかも鍼の刺鍼技術が独特です。武術の拳を打つように鍼を「シュッシュッシュッ!」と高速で打って手技をしていきます。
「武術や気功を練習することで鍼の技術も上達する」と仰っていましたが、この先生の刺鍼方法は武術をしている人でないとできない種類のものでした。真似しようとしてもそれなりに訓練をしていないと真似はできない。
あっという間に拳を打つように鍼を打つので治療時間も短いです。
10分ぐらいで終わります。見ていて鮮やかな鍼さばきです。
頚部ヘルニア、突発性難聴、月経不順、めまい、変形性膝関節症、脊柱管狭窄症、等。
見学している間にいらした患者さんの疾患は多岐に渡ります。
先生の著書を一人一人に名前入りでくださいました。
さっと筆を取り出してサラサラと書く姿がかっこいい!中国の先生は書に長けた方が沢山いらっしゃるようです。
中島
つくば国際会議場で開催された世界鍼灸学会連合会に参加してきました。
世界鍼灸学会連合会 学術大会 東京/つくば 2016
年に一度世界のどこかで開催される学会ですが、今回は日本での開催。予想を遙かに超える参加者数で1700名以上の人が来場していたようです。
私たちの発表チームは2日目に口頭発表を控えていたので、1日目はどうも他の発表を集中して観ることはできませんでしたが、それでも大ホールでの日本鍼灸の形成に至る歴史についての基調講演、鍼灸実技セッション、一般の口頭発表など盛りだくさんでした。
今回の参加者人数順は日本の次が中国、その次がフランスだったようです。
私はフランス語が話せるのですが、会場内で偶然隣り合わせた人がフランス語を話していて困っていたようなので、話しかけたらアルジェリアの医師の方でした。
「イスラム教徒用の食事はあるのか」ということを知りたかったようです。
中国ではイスラム教徒用の食事があったけど、ここではどうなのかと。
どんどん日本も外国人の方がやってきますから、多様なニーズに応えていく必要がありますね。
看板の前で写真を撮ってあげた方にも、どこから来たのか聞いたらレバノンから。
レバノンと言えばフランスにも沢山いましたし、恐らくフランス語も話せるだろうと思ったら案の定話せました
彼女はパリで医学の勉強をして今はレバノンで開業しているとのこと。
麻酔科のお医者さんでしたが、今は全て鍼で治療しているとのことでした。
許可を得て彼女とのツーショットの写真です。
思いがけずフランス語圏の参加者が多く、個人的にとても嬉しく思いました。
(Vol.2に続く)
10月の頭に中国に行ってきます。
当初は、いつもお世話になっている先生が鍼の買い出しに行く目的のついでに、自分の師匠の治療見学もするからついてきてくれないか、
ということで先生と二人で行く予定でした。
ところが、他にも一緒に行きたいという参加希望者出て、鍼灸師三名と鍼灸学生一名の計四名で行くことになりました。
先生の昔の留学先の病院見学とその病院を引退して自分で診療している先生の師匠の所へ診療見学に行ってきます。
今回は天津と北京です。三月の南京に続き六度目の訪中です。
上の写真は八月に鍼灸師の友人が研修で行った天津中医薬大学病院の写真です。
同じ病院に行くかも知れません。
短い滞在ですが、今回は少人数での旅行で、いつもお世話になっている先生も一緒です。
盛りだくさんの旅になりそうです。