症例報告:足の不快感と睡眠障害
40代 女性
足の不快感と睡眠障害
目次
【 お困りの症状】
・夜寝ようとすると足になんともいえない不快感があり、じっとしていられず落ち着かない
・そのため、なかなか寝付けず睡眠が十分に取れていない
【 お身体の状態と見立て】
・日中は普通に過ごせるが、夜寝る前や朝方目が覚めかかるときに足の不快感があり、この症状が長く続いている
・足を動かすと不快感は減るが動かすのをやめるとまた不快感におそわれる
・なかなか寝付けなかったり、早くに目が覚めてしまったりと睡眠の質が低下している
・生活環境では特に大きな変化はないが、睡眠が上手くとれていないせいかイライラすることが増え、ストレスも感じやすくなっている
・病院にて鉄欠乏性貧血によるむずむず脚症候群と診断、鉄剤を処方されている
【 鍼灸施術と経過 】
・むずむず脚症候群の原因として
・鉄欠乏性貧血
・ドーパミン機能低下
・パーキンソン病
・慢性腎不全
・糖尿病
・妊婦
・遺伝性
などがあると言われています。
今回は鉄欠乏性貧血によるものとのこと。
まずは、全身の血液循環の改善、自律神経の調整を行い胃腸機能を改善し栄養分(鉄分)の吸収効率を上げる。
また、鍼灸治療によるリラックス効果にて不安感を取り除きイライラ軽減、睡眠の質を向上させることを目的として治療を行いました。
鍼灸治療を受けた日は、足のむずむず感がほんの少しだが軽減したような気がする。
治療してもらった安心からか寝る前の不安感が和らぎ、あまりイライラせずにすんだ。
継続して治療を受けるうちに、治療を始める前に比べて足を動かさないでいられる時間が増え、眠りに落ちやすくなってきた。
以前は、眠れない…仕事があるのにどうしようと、焦る気持ちで更に眠れないという悪循環だったのだが、
最近少しずつ眠れるようになってきており、気持ちに余裕も出てきた。そのおかげかイライラする頻度も減ってきている。
【 担当よりコメント 】
鍼灸治療は血液循環の改善や症状の緩和に役立ちますが、それと同時に、
・生活リズムを整える
・適度な運動
・リラックス法
などを日常に取り入れることも大切になってくると考えています。
これらと合わせて、鍼灸治療にて快適な毎日を取り戻すお手伝いができればと考えています。
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