先日12/10(水)に上記表題のオンラインセミナーを受講しました。

EDOにはがん患者様の緩和ケアで来院の方は少ないですが、いらっしゃいます。私が担当している方々の中でも、ホルモン治療の副作用緩和の目的で来院なさっている方もおられます。患者様のご家族のがん治療のお話を伺うことも増えました。先日、緩和ケアについてのオンラインセミナーを拝聴しました。分かりやすく整理されていて、多くのヒントも貰えました。

◎島根大学医学部附属病院 臨床研究センター長 緩和ケアセンター長、副病院長 大野 智 先生

◎明治国際医療大学 鍼灸学講座 教授 大阪大学医学系研究科 招へい教授 福田 文彦 先生

上記お二人の先生がセミナーを担当してくださいました。

大野先生は『東洋医学はなぜ効くのか』(2024)など鍼灸が痛みを和らげる科学的メカニズムに関する書籍もあり、NHKの番組にも出演されている先生です。

◎緩和ケアとは?

早期に見出し、的確に評価する。がんの治療を行いながらつらい症状の緩和ケアをすること。

緩和ケアとは末期ガンの症状だけをケアする事ではありません。この点は医療従事者でさえ誤解している人が多いそうです。現在はガンになっても生存率が上昇して、その分、副作用・合併症・後遺症で苦悩する人が多くなっています。疼痛、泌尿器症状、生活QOLの上昇、化学療法による悪心嘔吐の軽減、これらについては鍼灸治療が元々持っている効果を適用できます。鍼灸治療はガン治療において起こる副作用をゼロにはできないかもしれませんが、軽くすることはできます。

緩和ケアで鍼灸治療を使用する推奨度は国によっても異なっています。患者さんの好みや価値観もあります。ガン患者さんを良く知るということも重要です。受け入れる準備はしておきたいと思いました。

◎がん患者さんが対面する苦痛

身体的苦痛、精神的苦痛、スピリチャルな苦痛(なぜ私がガンにという葛藤)、社会的苦痛

◎鍼灸治療で期待できる効能

  • 血流改善
  • 自律神経機能調整
  • 疼痛緩和
  • 筋緊張緩和
  • リラックス
がん自体に起因する痛み 内臓や神経の破壊・虚血・圧迫・牽引
がん治療に伴って生じる痛み 術後痛・化学療法や放射線療法の有害事象
消耗や衰弱に付随して生じる痛み 筋肉や関節の萎縮・拘縮・褥瘡
がんとは直接関係ない痛み 変形性関節症、胃潰瘍や胆石症などの偶発症

副作用軽減、精神的援助も可能だということは鍼灸師の強みだと思います。鍼灸治療の実際の例の紹介も多数あり、勉強になりました。

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