腰痛はお腹を緩めることが大事
はり灸では腹診と言い、お腹を触って身体の状態を確かめていきます。
お腹は、つきたてお餅のようにふっくら柔らかい状態が良いとされています。
ストレス、姿勢、飲食のかたよりなどで、お腹に冷えや緊張、むくみ、瘀血(血の巡りが悪い状態)などの反応が出てきます。
腰痛で特徴的なのが、お臍の下、鼠径部付近に筋肉の緊張が出ている方が多いです。
ココには大腰筋と腸骨筋という筋肉があります。二つ合わせ腸腰筋といいます。この筋は股関節を前に曲げる筋肉です。インナーマッスルというやつです。
特に座りっぱなしの仕事の方は常に股関節を曲げているのでこの筋が硬くなりやすいです。
椅子に浅く座り腰を丸めた姿勢だとより筋肉が収縮し硬くなります。
この筋が硬くなって起きる腰痛の特徴として、
・椅子から立ち上がるときに腰が伸び辛く「痛ててっ」という状態になります。
・仰向けで寝ると腰が痛くなります。
・ぎっくり腰を起こしやすくなります。
・お臍から下が冷たく感じることがあります。生理痛を訴える方も多いです。
・歩くときに小股になります。
腰痛の方の多くはこの腸腰筋が硬くなっています。
痛みを感じるのは腰ですが、原因はこのお腹の奥の腸腰筋にあるので、痛みの出ている腰だけを揉んだり、鍼を打っても改善しないことが多く、この腸腰筋をしっかり緩め腰がしっかり伸びる状態を作っていくことが腰痛の改善には大事なのです。
腸腰筋を硬くしない3箇条
・30分に一回は立つ・歩く
・床やソファーには長く座らない
・腰を丸めて座らない
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