症例報告:胃食道逆流症
逆流性食道炎の方が随分と多いです。欧米化した食生活だけではなく、長時間のパソコン作業で前屈みの姿勢や猫背になって作業を続けているのも増加の一因と言われています。
40代 女性
胃食道逆流症と診断された。ただし、検査しても食道に炎症はない。食道から左腕にかけて痛みが走る。
目次
【 お困りの症状】
・みぞおちの辺りに痛みが出て、みぞおちから左胸、左腕の方に痛みが走る
・最初の妊娠以来痛むようになった
・内視鏡などの検査をしても異常なし
・痛みがあるので生活の質が下がる
・脂っこいものやアルコールを摂取するとみぞおちの痛みが出る
・ひどい時は夜間に痛みで目覚めることがある
【 お身体の状態と見立て】
・背部、脊柱起立筋ライン(心兪~胃兪)の盛り上がりが顕著
・おなかの臍右下を押されると痛い
・自分ではストレスがないと言っているが、話を聞くと外国での生活(お子さんのことや学校関係のコロナの対応)の心配事が多い
・頭部を触られると不快
【 鍼灸施術と経過 】
・基本的には体全体の緊張を取る施術。本人の訴えはないが背部の硬さが顕著な所、そのライン上に施術
・毎回おなかのコリ、硬さは違うのでその都度確認して施術
・二回目の来院時、激痛が出ることはなくなったと喜んでいた。二回目の後にはみぞおちの痛み以外の全体的な生活の質の向上を実感するとのこと
・週一のペースで治療継続中
【 担当よりコメント 】
胸やけ症状 | 目に見える炎症 | ||
胃食道逆流症 | 逆流性食道炎 | ある | ある |
非びらん性胃食道逆流症 | ある | ない |
(上の表はおなかの健康ドットコムを参考に作成しています)
逆流性食道炎の方は多いですが、今は良いお薬が出ているので服用している方も多いと思います。お薬を飲んでもあまり改善が見られず、今回の方のように不快症状が続いている場合は鍼灸施術も選択肢として考えてもよいのかもしれません。鍼灸は体の自律神経のバランスを整える効果があります。
今回EDOにいらした方は検査の結果、炎症などは見られない。でも辛い不快症状がある「非びらん性胃食道逆流症」です。薬を飲んでもあまり変化がないので鍼灸を試してみたかったそうです。痛みストレスも減ったせいか、初診時にいらした方とは別人のようになっています。鍼灸施術は自律神経のバランスを整えるのが得意なようですね。
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