症例報告:急な寒暖差による体調不良
50代 女性
急な寒暖差による体調不良
目次
【 お困りの症状】
・季節の変わり目に体調を崩しやすい
・体がだるく、朝の目覚めが悪い
【 お身体の状態と見立て】
・ 季節の変わり目になると体調を崩しやすく、体がだるくなる
・朝の目覚めが悪く、日中も倦怠感が続く
・頭痛やめまいが起こることがあり、気分もすっきりしない
・身体が冷えて手足がむくむ感じがする
・イライラしやすく、集中力が続かない
・気温差が激しいと胃の不調も感じ、食欲が低下する
急激な寒暖差が生じる時期に自律神経のバランスが乱れやすい状態にあると考えられる。
自律神経は、体温調節や内臓機能、血流をコントロールする役割を担っており、外気温の変化に適応する際に大きく影響を受ける。
そのため、気温差の激しい季節は心身ともに負担がかかり、疲労感や倦怠感を感じやすくなる。
また、日々の生活においても仕事の忙しさが続き、睡眠の質が低下。夜中に何度も目が覚めてしまうため深い睡眠が得られず、
朝起きてもすっきりしない感覚が続いている。
睡眠不足や疲労が溜まると自律神経がさらに乱れ、身体がうまく環境の変化に対応できなくなり、
頭痛や胃腸の不調も引き起こしていると考えられる。
気血の巡りも悪くなり、温める力やエネルギーを循環させる力が弱まり、手足の冷えやむくみを生じている。
イライラや精神的な不安感も見られることから、寒暖差による自律神経の乱れと共に、気血の滞りが心身の不調を引き起こしていると考えらる。
【 鍼灸施術と経過 】
・全身の血行を促進し、乱れた自律神経のバランスを整える
・胃腸の働きを高める
・身体の冷えを取り除き、手足のむくみを解消する
全身の血行を促進し、体内の循環を整えることを目標に施術を行う。
特に冷えを感じやすい手足や、胃腸の調子を整えるために背部や腹部、手足の経穴に刺鍼。
これにより、胃腸の働きを活性化し、体内の余分な水分を排出する力を高める。
施術後、手足がポカポカしてきて身体が軽く感じる。その日の夜は深い眠りを得ることができ、
翌朝は久々にすっきりと目覚めることができたとのこと。そのおかげか、日中の倦怠感も和らぎ、頭の重さも軽減した。
2回目以降は、さらに自律神経のバランスを整え、寒暖差に適応できる身体づくりを目指し、
耳周りや首、肩周りの緊張を和らげる施術を中心に行う。これにより、ストレスによる自律神経の乱れを改善し、気分の安定や集中力の回復を促す。
5回目の施術が終わる頃には、手足のむくみも改善。冷えが和らいだためか、夜中に目覚めることも減少。
また食欲が戻り、体力の回復も感じられるようになった。
最近はイライラすることが減り、仕事も以前より集中できるようになった。
良い状態を保ちたいので、定期的に鍼灸治療は継続していきたいとのこと。
【 担当よりコメント 】
急な寒暖差による自律神経の乱れは、現代人に多く見られる症状です。特にストレスを多く抱えている方や、
忙しい日々を送っている方は、体が環境の変化に適応する力が低下しやすくなります。
そのため、倦怠感や不眠、頭痛、胃腸の不調など、様々な症状が現れることがあります。
鍼灸治療は、こうした自律神経の乱れを整え、心身のバランスを回復する効果があります。
特に寒暖差が激しい季節は、気血の巡りを良くし、体温調節や内臓機能をサポートする施術を行うことが効果的であると考えます。
日常生活においても、以下の点を意識することが大切です。
1. 朝晩の寒暖差に注意し、衣類で調節する
2. 規則正しい食事を心がける
3. ストレッチや軽い運動を取り入れ、血行を促進する
4. 入浴などで体を温め、心身のリラックスを意識する
季節の変わり目は体調を崩しやすい時期です。体調管理を心がけ、元気な毎日をお過ごしください。
お困りの症状が続く場合は、ぜひ鍼灸治療を取り入れてみてください!
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