コロナ禍になってから増えた美容面でのお悩みナンバーワンは「ほうれい線」かもしれません。

コロナ以前からよく聞くお悩みではありましたが、マスクをかけている時間が長くなり、在宅ワークで以前より話す機会が減って表情筋を使わなくなったことに起因しているパターンが多いです。いつもお身体の鍼灸だけの方が「ほうれい線が酷すぎる!」と言って、初めて美容鍼を追加ということもありました。

ほうれい線と一言で言っても原因はひとつではありません。年代によってもほうれい線になる原因が違います。複数の原因が混合している場合もあります。元々ほうれい線ができやすい骨格や筋肉の付き方の人もいるので、表情筋のたるみだけが原因ではありませんが、ほうれい線の主な原因を挙げます。

  • 表情筋のたるみ
  • 食いしばり、歯ぎしり、顎関節症などがある
  • 姿勢の癖
  • 元々の顔面の骨格や筋肉のつき方でほうれい線ができやすい
  • 年齢による骨格の変化(頭蓋骨も年齢によって変化します)

 

表情筋のたるみ

マスクをつけているだけで表情筋の活動量が半分から4分の1に下がってしまうそうです。マスク生活が長引いて、テレビでも表情筋を鍛えましょうという番組がよく放送されています。マスク必須の職業の方は実感されていると思います。顔が老けたと暗い顔で言う方が増えました。

マスクをつけていると顎を動かさない→筋肉を使わない→たるむ→ほうれい線が深くなる
表情筋を使わないとどんどん衰える一方ですから、ほうれい線が増えたという訴えが多くなるのも無理はありません。

鍼灸治療は血流を良くして、自分自身を活性化してくれます。鍼灸治療は手助けにはなりますが、表情筋を使わないゆえのほうれい線やたるみを感じる方は、それだけではなかなか難しいです。表情筋を動かすエクササイズも取り入れると良いと思います。

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写真 ほうれい線に直接関係する表情筋(ヒューマン・アナトミー・アトラス2021  Visible Body ビジブル・ボディによる画像に色を入れて加工しています)

食いしばり、歯ぎしり、顎関節症などがある

お仕事などで集中している時やスポーツで頑張る時に無意識に歯を食いしばっている方、歯がすり減って噛み合わせに問題がある方もほうれい線の原因になります。「意識して」顎を緩める時間を作ってみてください。お顔だけではなく、肩や背中、お身体全体の緊張を取ること。精神的、肉体的ストレスも関係がある場合が多いです。

姿勢の癖

猫背や顎を突き出すような格好をしたりしていると、胸が張れなくなって前側が縮こまります。肩や首が張るということは、イコール、前側は縮んでいます。お顔にも影響が出てきます。「美容鍼灸ではお体にも鍼をします」というのは、お体の状態がお顔に出ている場合が多いからです。美容鍼灸という名前ではありますが、結局はお体の状態を良くする事がお顔に繋がります。猫背や肩こりの治療が最終的にはほうれい線にまで影響が出ます。

元々の顔面の骨格や筋肉のつき方でほうれい線ができやすい

若い人でも骨格が原因でほうれい線になっている人はいます。皮膚がたるんでいるわけではなく、元々の骨格でそうなっている方々も多いです。

年齢による骨格の変化

筋肉だけではなく、年齢とともに骨も変化します。顔の骨も痩せてきます。肉がたるむだけではなく、骨の形自体も変化しています。骨に刺激を与えることも必要です。

 

最後の2つは鍼灸治療では対処が難しいものですが、最初の3つは鍼灸でも対処できるものです。ただ、自分自身の生活の仕方が一番重要です。マスク生活になってからのほうれい線の原因は表情筋の活動量が大幅に減ったことが一番だと思いますが、それぞれの原因があります。自分の生活スタイルを見直してみるのも良いと思います。

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