肩甲骨の裏側の凝り
指圧やあん摩など手技では届かないところに直接ピンポイントでアプローチできるというのが、鍼治療の強みです。手でアプローチしづらい所の一つに肩甲骨の裏側の凝りがあります。
肩甲骨の裏には、肩甲下筋、前鋸筋がくっついています。
・前鋸筋は、肩甲骨を前に出す動き
・肩甲下筋は、腕を内に捻る動き、上腕骨を胸に近づける動きをします。志村けん氏の『あい~ん』の動きの時に使う筋肉です。
横向きで寝たり、肘をついてテレビを見たり、猫背でパソコンしたり、長時間この筋肉を縮めたポジションをとっていると、この二つの筋肉に凝りができると考えられます。
凝りができると、肩の凝り感だけではなく、肩の関節の動きの悪さや、前鋸筋は肋骨にくっついているので、胸郭の動きを妨げ呼吸が浅いという症状も出てきます。
肩こり、肩の動きの改善、胸郭の動きの改善、肩のアライメントの改善には、必要なポイントになります。
肩甲骨の中の凝りに、針先が当たると『あ~そこ!』という心地よい感覚を受ける方が多いです。
この場所に凝りを感じている方は、しつこい慢性的な肩こりの方におおいですね。
脇から肩甲下筋を狙った鍼
肩甲骨内側より前鋸筋付着部を狙った鍼
« 前の記事:症例報告:足のほてりで寝つきが悪い
次の記事:豊岡演劇祭2021・百瀬文『鍼を打つ』に出演します »