月経時の不調に対する鍼灸治療 ~不眠~
~不眠~
普段の睡眠は正常であるが、月経前から不眠となり、一睡もできないこともある。
月経が終了すると正常に回復する。
症状が起こる原因により、選ぶツボが異なってくるため、まず身体がどのような状態にあるのか判断します。
1.陰虚火旺によるもの
<特徴>
月経前に焦燥感、不眠、頭がふらつく、目がくらむ、口や喉が渇く、腰や膝がだるい
経血色は紅く、量は少ない
2.心肝火旺によるもの
<特徴>
月経前に不眠、甚だしいときは一睡もできない、いらいら、怒りっぽい、口が苦い、喉の乾き、頭痛、頭のふらつき、乳頭が痛痒い
経血色は暗色で、量が多い
3.心脾両虚によるもの
<特徴>
月経前に多夢、不眠、動悸、顔色に艶がない、顔面のむくみ、四肢のむくみ、倦怠無力感など
経血色は淡く、量が多い
【今回のケース】
40代女性
月経前にいらいらしやすく、眠れない。
酷いときは朝まで眠れないこともある。
頭痛やのぼせる感じ、また乳頭の痛痒さもあり。口内炎ができやすい。
【治療】
太衝、内関、内庭、合谷、風池、後ケイなどのツボを選びました。
【治療後】
頭痛やいらいらが減り、気持ちも落ち着き、一晩中眠れないといった症状の改善がみられた
現在、定期的に継続治療中です。
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