EDO鍼灸治療院にいらしているフランス人の鍼の患者さんからお嬢さんの相談を受けました。
お嬢さんは現在14歳。成長期で急激に背が伸び、首、肩、腰が痛いということです。
彼女のお姉さんも過去に同じように急に成長が伸びて頸部痛が出て、猫背になってしまいましたが、フランスでキネジテラピーを受けて良くなったそうです。
ところが日本ではキネジテラピーは一般的ではなく、どうすればよいか分からないという相談でした。

 

キネジテラピーは日本ではあまり馴染みがないと思いますが、フランスではとても一般的です。
キネジテラピーとは理学療法、運動療法のことでフランスの国家資格です。
なんらかの理由で正常の動きができなくなった身体を運動療法、リハビリ、温熱療法など行いながら治療を施します。

大学の医学部かSTAPS(体育スポーツ学科)過程の一年生分の修学が終了していることがキネジテラピーを学ぶ必須条件です。その点から見ても入学時からレベルが高く、フランス人がキネジテラピーを信頼している理由が分かります。

(参考)フランスでは医学部の一年生を留年して何度も一年生をやり直す人がとても多く、2年留年して医学部を諦めて別の理系学部へ編入する人が少なくありません。

医師からキネジテラピーの処方箋が出ると10回までは社会保障で無料で受けることができます。マッサージもしますし、リハビリのために正しい動き方や運動方法を指導されたり、温熱療法など、やり方は多岐に渡ります。

(参考)キネジテラピーKinésithérapieのキネジ Kinésiとはギリシャ語の<kinêsis> の由来で「運動、動き」の意味です。thérapieはテラピー、セラピーつまり「治療法」。直訳すると運動療法ですね。

日本人でもフランスで出産した人は出産後の骨盤底筋の筋肉の緩みを治す産後リハビリでお世話になる人が多いです。
フランスでは保険で賄われるので補完代替医療というより通常医療の一部として理解されています。

 

………という経緯があったのですが、
私は彼女のお嬢さんにカイロプラクティックをお勧めしました。
当鍼灸院は鍼灸院と「KIZUカイロプラクティック Annex」が併設しています。カイロプラクティック治療の後にオプションで鍼治療をしたり、その逆で鍼治療とカイロ治療のオプションをしている方々もいらっしゃいます。

 

14歳のお嬢さんの成長痛には鍼よりもカイロプラクティックの施術の方が向いていると判断しました。カイロプラクティックの予約をとり、日本語があまりできないというので私も一緒に入ってカイロ施術を受けてもらいました。

急激に骨が伸びたことで筋肉の成長が追いつかずに成長痛が出るのはよくあることですが、彼女の場合は他にも背中に痛みがでる要素があったので、それも指摘され、座り方の指導、矯正もしてもらっていました。

 

彼女のように、鍼灸よりもカイロプラクティックの方が向いているのではないかと思う方もいます。
関節の機能不全、それによる体軸のズレ、筋のアンバランス、筋膜の運動連鎖の不具合など、体の動きに関わる障害を持った方に対しては、今回のようにカイロプラクティックを紹介しています。

 

カイロプラクティックは鍼灸と並び、WHO(世界保健機構)に認められた世界的ヘルスケアです。
当院のカイロプラクターは国内で数少ない国際基準を満たしたカイロプラクターです。
矯正もするので怖いと思う人もいるかもしれませんが、きちんと診断して施術をすれば危険なことはなく、
むしろ素晴らしい効果を得ることができます。
私も同僚のカイロプラクターの施術なら安心して治療を受けられます。

体の動かし方、筋肉バランス、スポーツの記録を上げたいという場合はカイロプラクティックの方が良い場合があるので、興味がある方は施術者にご相談ください。

 

中島

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