寒くなり、体調を崩している方も多くいらっしゃるようですが、今日は葛根湯の話を少し。

葛根湯には葛根・麻黄・桂枝・生姜・甘草・芍薬・大棗の7種類の生薬が入っています。麻黄・桂枝は発熱の促進、芍薬は発熱をし過ぎないようにするためのブレーキの役目。生姜・甘草・大棗は消化器の働きを高める作用があります。名前の由来にもなっている葛根は、風邪の初期にあらわれる頚周囲の筋肉のこわばりを取る働きをします。肩こりにも葛根湯が効くのは、この葛根に筋肉(特に僧帽筋)をゆるめる効果がある為です。

服用する際に特に大事なのは、風邪かもしれないという初期の段階である事と、まだ汗をかいていないという事の二点です。病がまだ体の表面で留まっている状態(漢方では病は表→裏へ進行していくと考えます)であれば、病邪を汗と共に発散できるからです。体を冷やさない為にも漢方は温かいお湯にとかして飲む、これも大切なポイントになります。

「無汗で悪寒と後背部のこわばり」を感じたら風邪の始まりかもしれません。一度お試しください。

 

 

 

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