春先に多い「こむらがえり」
冬から春に移り変わる時期になると「こむらがえり」を訴える人が増えます。
こむらがえりは医学的には有痛性筋収縮といわれます。こむらがえりという名称はふくらはぎの腓腹筋のことを「こむら」と呼んでいたことに由来します。ふくらはぎや足の甲がつると言う人が多いですが、前側(前脛骨筋の辺り)がつる人もいます。つる場所は人によって様々です。こむらがえりは寝ているときに起こりやすいですが、動きすぎの筋肉疲労でもなりますし、動かなすぎでもなります。腰部脊柱管狭窄症、妊娠中の方、糖尿病の方などはこむらがえりになりやすいです。
東洋医学では春になると筋肉に関する不具合が起こりやすいとされています。冬から春にかけて人間の体も活性化してきますが、冬の間に蓄積したものを排出して体のバランスを整える必要があるでしょう。
ミネラル不足でこむらがえりになると言われていますが、ミネラルは筋肉や神経の伝導に役立っています。春野菜を食べてミネラルを補足することはこむらがえりの予防にも繋がります。現代人はミネラル不足と言われていますが、精製された製品や加工食品は加工される過程でビタミンやミネラルが除かれてしまう場合が多いようです。食品の質が変化してきているので、意識してミネラルを摂取したいですね。
★オススメの食品: 緑黄色野菜 海藻(ヒジキは特におすすめ) 魚介類 レバー バナナ ナッツ類 など
春になって体を動かしたくなる方もいるかもしれません。とても良いことですが、運動した後はストレッチをして疲労した筋肉をいたわってあげてください。ストレッチをするとしないでは、その後の体の状態が全然違います。急に運動を始めて不具合を起こす方も多くなります。こむらがえりになるから鍼灸院に来るという方はいませんが、色々ある症状の中でこむらがえりを挙げる人は結構います。腰痛があるとか、冷えるという方が多いので、それに対する鍼治療をするだけでこむらがえりは良くなります。
お身体で困っている事、鍼灸師に相談してみてください。
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