冬の健康管理に活かす鍼灸の知恵
華佗(かだ)という人物をご存知でしょうか?
後漢時代(200年頃)に活躍したと言われる名医で、鍼灸や推拿(すいな)に精通し、「五禽戯(ごきんぎ)」という健康法を考案しました。
華佗は三国志の時代に曹操の治療を巡って処刑され、その命日は正確には不明ですが、2月頃ではなかったのか?と言われているそうです。
五禽戯とは、虎・鹿・熊・猿・鳥の動きを模倣する気功で、全身の血流を促し、冷えやコリの改善に効果的だと言われているものです。
寒暖差の激しい2月は血行不良が起こりやすいため、筋肉や関節を動かし、体を温めることが大切です。
彼の医学の知恵は現代にも受け継がれており、「華佗夾脊穴(かだきょうせきけつ)」と呼ばれる背骨の両側に並ぶ経穴(気が流れていると言われて道)は、現代の鍼灸でもよく使われるものです。このツボを刺激することで、自律神経を整え、肩こりや腰痛の緩和、内臓の働きを活性化する効果が期待できます。
寒さで体調を崩しやすいこの時期こそ、鍼灸と適度な運動を組み合わせて、健やかな日々を過ごしましょう。
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