梅雨の蒸し暑さは脾(東洋医学では胃腸全体をあらわし、消化吸収を行うと考えられている器官)に影響を及ぼします。脾の働きが弱まり水分代謝がスムーズに行えなくなると、身体に水分が滞り、不要な物質が溜まる状態(痰湿:たんしつ)を生み出します。

身体が痰湿の状態になると、頭痛・めまい・体が重だるい・食欲が落ちるなどの症状や、関節痛・むくみ・ニキビや吹出物などの肌トラブルが発生しやすくなります。梅雨の時期に体調を崩しやすい方は、痰湿が原因かもしれません。

水分代謝を良くするには、身体(内臓)を温める事が大切です。蒸し暑くなっても、入浴時には湯船につかり、ひざ裏や脚の付け根をマッサージするとリンパの流れが良くなります。

食生活では身体を冷やす生もの(特に刺し身など)や冷たい飲み物をほどほどにして、消化がよいもの・温かいものを選びましょう。  浮腫でお悩みの方は、冬瓜・ハトムギ・小豆などの利尿作用のあるものを食事に取り入れてみましょう。

漢方2

鍼灸治療には、血流やリンパの滞りを改善させ、弱った脾の働きを活発にしたり、身体を温める効果が期待できます。 日常生活でのケアが大切ですが、治療はそのケアをより効果的なものにするきっかけになります。梅雨の時期や湿気で体調を崩しやすい方にもおすすめです。

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