マスク生活が長くなり、マスクの弊害を感じている方が多いと思います。

マスクの弊害で美容鍼を希望する人もコロナ禍以降はとても増えました。マスクを付けているだけで表情筋の使用率が半分になってしまいます。美容面以外でも、耳周辺からの頭痛、顎が顎関節症のように痛くなってしまったという方もいました。

皮膚トラブル以外にもマスクを付けていることの問題点は呼吸が浅くなることです。

暑くなってくると余計にそうなってしまうのですが、マスクで息がしづらくなって口呼吸になります。そうなると呼吸筋が上手く使えません。呼吸が上手くできていないと酸欠状態になって、だるさ、疲労感、肩こり、よく眠れない、等の症状が出ます。

 

口呼吸を治すのには舌の運動がオススメです。舌の筋力が落ちると舌を正しいポジションに置くのが辛くなるので、舌の筋力をつけるのが有効。歯科でも取り入れている所が多いようですね。舌の運動は美容面でも歯の噛みあわせの面でも効果があります。ベロ回しをすることで血行が促進され、頬の筋肉や舌の根っこにある顎舌骨筋も鍛えられます。

 

舌ストレッチのやり方
1.口の中で
①右回り、左回り ②小さく回すのと大きく回すのを両方

2.舌を思い切りベ〜ッと出す。

3.舌を口から突き出して
①上、下、右、左 ②斜め右上、斜め左上、斜め右下、斜め左下 に動かす。

回数は3回からやってみてください。
3回ベロを口の中で大きく回すだけでもかなり大変です。唾液も出るのでドライマウスや口臭予防にも効果ありです。

 

ただ、残念ながら、舌の運動だけでは浅い呼吸の解消は難しいです。

 

先日何気なくNHKの「あさイチ」を見ていたら、マスクで呼吸が浅くなっているというのがテーマでした。色んなやり方が紹介されている中で、秋野暢子さんが紹介したものはやりやすいと思いました。自分でやってみても確かに良いなと思ったのでここで紹介します。

 

秋野暢子さんの「呼吸筋ストレッチ」のやり方

基本は、鼻から4秒で吸い、口から6秒で吐くことです。

★首回りのストレッチ

正面を見たまま、息を吸いながら4秒で首だけを左に回し、息を吐きながら6秒で戻す
4秒で首だけを右に回し、6秒で戻す

4秒で頭を右の方に振り向き、6秒で戻す
反対も同様に行う

★胸のストレッチ

胸を両手で押さえる
息を吸いながら首を4秒で上にあげ、息を吐きながら6秒で戻す

胸を押さえることで、首と胸の前側をより伸ばすことができます。パソコンやスマホをよく使って下を向いている人に効果的です。

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息を吸いながら4秒で背中で両手を組んでこぶしを作り、息を吐きながら6秒でこぶしを後ろに上げる

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★背中のストレッチ

4秒で息を吸いながら、足を肩幅に開き、膝をゆるめる
両手を組み、6秒で息を吐きながらボールを囲むように背中を丸める

(写真では座ってやっていますが、立ってやると尚良いです。)

背中側のストレッチです。肩甲骨の間を伸ばすようなイメージでやってください。

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★体幹を鍛えるストレッチ

頭の後ろに両手を回して手を結ぶ
4秒で息を吸いながら胸を開き、息を吐きながら6秒でこぶしを頭上に上げる
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これらのストレッチも舌回しと同じく3回づつやってください。全てのストレッチでのポイントは呼吸です。息を吐くことで筋肉が緩みますから、ストレッチで息を止めるのではなくゆっくり呼吸をしてやってみてください。

呼吸筋ストレッチは、胸の前側もストレッチされるのでパソコンを長く使っている方にもオススメです。首や肩が伸びていると反対側、つまり前側の胸側、首の前の筋肉は縮んでしまっています。
舌回しは朝起きてからやると頭もスッキリするのでオススメです。呼吸筋ストレッチは仕事の合間にやってみていただきたいです。

 

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